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【メンバー日記】宇宙とピアノ再開と


「永遠に続くものなどありません。星も例外ではないのです。」最近、宇宙の番組『時空と宇宙』をみていてハッとしたことばです。現在は釣り合っている太陽の重力収縮と熱膨張の均衡が50億年後には崩れ、地球は膨張する太陽に飲み込まれて消えてしまうとのこと。自分は生きているわけはないのに、無性に切なくなりました。
その後太陽は白色矮星として1000億年 光り続けるそう。時間のスケールの大きさに圧倒されます。
『星の王子さま』の中で、地理学者が「山は不変だから記録するが、花は儚いから、記録しない」と話す場面がありましたが、宇宙のスケールでは地球でさえ儚いように感じられました。地球が存在している時間すら短い中、自分が今音楽に触れられることはなんと素晴らしいことか。改めてピアノを再開して良かったなと思いました。

自宅の電子ピアノが埃をかぶっていた一年半前、知人が行けなくなったピアノリサイタルのチケットを貰って上野で聴きました。ピアニストはロシアのルーカス・ゲニューシャス。ショパンのエチュード24曲、ラヴェルのソナチネ、あとプロコフィエフ の何かでした。巨体から繰り出されるのは轟音、ではなく、pの繊細な音。心が洗われるようでした。10年間クラシックから遠ざかっていた僕ですが、終演後は、またクラシックを弾きたいと思うようになりました。

その半年後、去年の3月、エレーヌ・グリモーの弾くブラームスのピアノ協奏曲のCDを聴いていました。このCDの最後に収録されていたワルツ15番を、一度聴いて好きになりました。クラシックをはじめに練習するのはこれにしようと、即Amazonで楽譜を注文しました。荒川発表会では、このワルツを弾かせて頂きます。

1000億年後の世界にも音楽はどこかにあるのでしょうね。地球人の作った素晴らしい曲たちが遠い未来の世界でも奏でられるならば、そんなに素敵なことはないと思います。

by KN


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