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【メンバー日記】山とピアノ(1)


カタクリの花。春が来ると一斉に開花し、2週間ほどで散ってしまう。こういった季節限定モノに目が無い私は、その時期になるソワソワ。今年は暑い日が多く開花が早まっていると聞き、例年より1週間早くカタクリ群生地として有名な奥多摩の御前山へ向かいました。

出発は奥多摩湖で標高540m、御前山は1405m。奥多摩の中でも比較的低く気軽に楽しめる山で…長くなるので山の話は割愛しましょう(笑)。

さて、無事にカタクリ(写真)にも出会え、日帰り温泉に寄って帰ることにしました。普段は奥多摩定番で河辺駅チカの梅の湯(新しくて綺麗)を使うのですが、今回は下山口の近くにある氷川郷麻葉の湯と書かれた三河屋旅館に初めて寄ってみました。
この宿の玄関には巨大な猪の剥製があり、創業192年という歴史を感じさせる旅館なのですが、ふと休憩エリアを見ると、ん?ピアノがある~!

古い茶色のピアノ(メーカ失念)で、音が出るか怪しそう。ですが気になって仕方がありません。とりあえず温泉に入り、1時間で上がると宿の若いご主人(?)と世間話をしつつピアノの事を聞いてみました。

私「あのピアノ、音出るんでしょうか」
主「出ると思います。調律とかしてないですけど(笑)」

オブジェとして置いてあるようです。

私「弾いてみたりして良いですか?」
主「どうぞどうぞ。調律してないですけど」

やけに無調律を推してきますが、幸いなことに私は調律のズレが気になるほど上手くはない。良い経験になると思い、弾かせて頂くことにしました。
しかし、いざ弾こうとすると、まず椅子が無い。ピアノ椅子が無いというレベルでなく、周囲には低い座椅子とローソファーのみで、折りたたみ椅子すら無い。
なんとかソファーを動かして背の部分に座る形でセッティング。若干高いけど、気にしない。

鍵盤蓋を開けると、少し黄色がかった鍵盤。よく見るといくつかの鍵盤が僅かに凹んでいる。いやな予感がして凹んだ鍵盤を押してみると、予想通り音が出ない。
調律というレベルを超えているのでは…と思いつつ、いやいや、どうせミスタッチ多いし音が出ない鍵盤があっても変わらないだろう、と。半ば開き直りで弾くことに。

まずは春の発表会で演奏した、一番自信を持って弾ける曲。流石にたくさん弾いてきただけあって、一部音が出ない慣れないピアノでも最期まで弾けました。
そして数曲を弾くうちに、音が出なかった鍵盤も強く押すと少し音が出る発見をし、気づいたら調子に乗って40分近く弾いていました。
楽しかった…!

さて、弾き終わってふと感じたのは、恐らく練習会で大勢の前でピアノを弾いた経験がなければ、たとえ宿でピアノを見かけても恥ずかしくて人前で弾こうとは思わなかった、ということ。
サークルに入ってまだ半年ですが、精神的にずいぶん成長したのかな?
この調子でピアノ技術も一気に成長するといいな~! (ムリ)


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