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【メンバー日記】メンタルが楽器の演奏に及ぼす影響


メンバー日記

ピアノに限らず、あらゆる楽器の上達に反復練習は欠かせません。

同じ動きを何度も繰り返し、その動作の一連を脳に刷り込んでいく。

実のところ楽器の上達とは、自身の手が器用になることではなく、繰り返しの動作による記憶の上書きと捉えられることができます。

つまり、正しい反復練習を繰り返すことで、”その音楽を奏でるためのプログラム”が脳へ形成されていく、と言うことになります。

言い換えれば、間違った練習を繰り返せば、間違った通りに脳内の演奏プログラムが作られてしまい、その修復は実に困難です。

よく、先生に「ゆっくりでいいから間違えずに正しく弾く練習をしなさい」と言われるのはそのためです。

ではなぜメンタルが影響するのか。まず、人間は一度に脳で処理できるものの数、容量に限界があります。

練習段階にて楽器を演奏する場合は、基本的にその容量をフルに使うと言っても良いでしょう。


写真2の説明実は、料理・車の運転・パソコンでの文字入力などの一般的な技術と、楽器の演奏技術には決定的な差があります。

一つの音楽を奏でることは、言ってしまえば一つのルーティン(決められた一連の動作)を実行することになるわけです。

その楽曲を演奏する場合は、何度演奏しても基本的に同じ動きを要求されるはずです。

少々無機質な捉え方かもしれません。

芸術的な表現を微妙に変えたりとかアドリブ入れたらそうでなくなるのでは?と言う話ではなく楽譜通りに演奏する、と言う行為のことを指します。

車の運転や料理も技術は必要ですが、毎度毎度確実に同じ動きを求められる、と言うものではありません。

通常、楽器の演奏中は、好きなところで休むわけにもいかないし、毎度毎度別の音を弾くわけにもいきませんよね。そう言った意味では集中力の使い方がかなり違ってきます。

もちろん、何も考えずに勝手に手が動き、余裕を持って弾けるレベルにまで落とし込めば良いのですが、多くの方が練習段階では、常に神経を尖らせながら楽譜と睨めっこしているんではないでしょうか?

本題に戻ります。

メンタルには様々な状態があります。悲しみ・怒り・喜び。

その中で負の感情となる「悲しみ」「怒り」ですが、言うまでもなく演奏に対して大きく影響が出ます。

まず、負の感情を抱えている、と言う状態は”何らか解決すべき問題”か”解決したいが処理できない(やり場のない)問題”を抱えていると言うことが殆どだと思います。

そしてその感情が自分でもわかってしまうレベルであれば、その根源たるものが常に脳裏によぎっているはずです。

となると、先ほどピアノの練習をするためには脳をフル活用できる集中力が必要と話をしました。

ですが、負の感情を抱いたまま・・・つまり脳の容量のうちのいくらかを、その感情に消費させている状態で練習すると、どうなるのか。


写真4の説明結果は「脳に記憶される演奏のプログラムに欠落」が生じます。

もしくは間違った形で演奏プログラムを記憶してしまう可能性があります。

つまり、負の感情を持った状態でピアノの演奏は、しない方が良いと言う話なのですよ。

負の感情「怒り」「悲しみ」は意識して抑えようとしても抑えられません。ので、心がつらいときは無理して弾かない、に尽きます。

もちろんコンクールや演奏会前など色々事情はあるでしょうが、それこそ演奏に影響が出るほどのつらい状況に身を置いているのなら尚更です。

さて、そう言った負の感情から解放される・・・・と言うより脳への負担を軽減する方法もあったりします。

これはこれでまた話が長くなるのでまた今度。

似顔絵:サークルの管理人頑張ります。Byゆうき



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