メンバー日記
ピアノに限らず、勉強、仕事、あらゆることに対して”やる気”は必要です。
しかしご存じの通り、自分自身に「~をやらねばならない」と念じてみたり、お子さんや学校の生徒さんに「~しなさい」と言ったところで、残念ながらやる気は起きません。
では、どうすればそのやる気は沸き起こるのか。
大まかに、その人が何をしたいかによって、やる気の出し方が変わります。
人間の行動原理は二つあると考えています。
①緊急性を要する行動
②理想の将来像を目指すための行動
まず、①の「緊急性を~」についてです。
「就職せねば生活ができない」、「ダイエットしなければ、健康上に支障を来す恐れがある」、「借金を返す為に必死で働かねばならない」と言ったことです。
これらについては緊急性を要するため、人間の行動原理に直結します。
(これらの悩みがあるにも関わらず、行動できない人は、現状に対して問題認識できていないと言わざるを得ません)
本題は②の「理想の~」です。
①の同じダイエットでも、「痩せてモテたい」と言ったことから、「勉強して良い大学に入り、良い会社に就職したい」、あるいは「ピアノがもっと上手くなりたい」、と言ったようなことです。
いずれも緊急性ではなく、将来の展望です。
そして、この②では”やる気”を出すのは①より難しいと判断できます。
なぜならやる気が出ない人は、その”将来像”をイメージできていない、からです。
①の緊急性を要する、ことに関しては嫌でも最悪のケースをイメージし、それを回避するために然るべき行動へと結びつきますが、②の将来の展望像については、自身が経験のないこと(理想像)を具体的にイメージできないため、行動を起こしにくいのです。
イメージが出来ないと、その将来像に達するまで”自分が何をすれば良いのか”、”どんな努力が必要なのか”が見えない。
また、それらが見えないからこそ”自分自身がその域に達することが可能なのかどうか”懐疑的になり、それが行動を妨げる要因になるのです。
そして、そのイメージが出来ないと、人は”本気でそうなりたい”とは思わないのです。正しくその人にとって絵に描いた餅でしかなくなるわけです。
まず、ここを理解しないと、自分自身はおろか他人(お子さんや同僚、友達)にやる気を起こさせるなんて不可能です。
では、どうすれば良いのか。もしかすれば、既に答えが出ている人がいるかもしれません。
私なりの答えを語っていきます。
自分(あるいは対象者)の理想像となる存在を見つけることです。
よく、テレビの街頭インタビューで、野球少年が「将来はイチロー選手になりたいです!」と言っていることもあれば、”子供の時に大きな病気をして、その時に諦めず懸命に治療してくれたお医者様”に憧れて医者を目指す、などと言ったことです。
このような大きな理想像でなくても、PH会で「ショパンの〇〇をとても上手く弾く人がいて、それに憧れて練習を始めた」「同僚の●●が痩せてイケメンの彼氏が出来た、うらやましいから私も痩せる!」などでも良いのです。
この場合は、小さな理想像に自分自身が達したのちに、新たな大きな理想(それこそイチロー選手並みの大リーガーになりたいとかそんなレベル)を追いかけていけば良いのです。
とにかく、憧れの存在をイメージすることで、”その人に近づくためには、自分がいつまでにどんな努力を重ねれば良いのか”が目に見えてきます。
そして、ご自身やお子さんがそれらを目指すならば、その理想像に行き着くためのプロセスを理解し、”大成した自分をイメージする”ことが大事です。
実はとても邪道なんですが・・・・・・・・
子供の頃、先生にピアノを習っていた時、課題曲がなかなか弾けずスランプに陥ってやる気を失いかけていた際に、ある”魔法の言葉”を先生から頂戴しました。
すると次のレッスンで見違えるような演奏が出来たことがあります。それは・・・・
「ゆうき君、これ弾けたら、学校の女の子から、めっちゃモッテモテだぜ!?」
笑
要はやる気さえ起きれば何だっていいわけです!
どうなりたいかをイメージできれば「勉強しなさい」、「ピアノ練習しなさい」などと言われたり念じたりせずとも、自分自身が目的意識をはっきり持った上で行動できるのです。