先日フジ子・ヘミングさんのコンサートに母と行きました。
フジ子・ヘミングさんといえばピアノを弾く人だけでなく、あまりピアノに詳しくない人も知っている超有名ピアニストですよね。実は1度も生演奏を聴いたことがなかったので、今回とても楽しみにしていました。
場所は昭和女子大学人見記念講堂という2000席ほどある大きな会場でした。この規模の会場を満席にさせられるのは流石…と思いました。
まず驚いたのは曲目の多さです。シューベルトの即興曲から始まり、スカルラッティのソナタ、ショパンのエチュード(黒鍵や革命など)、ドビュッシーの月の光、ラヴェルの亡き女王のためのパヴァーヌ、リストのハンガリー狂詩曲、ため息、ラ・カンパネラと盛り沢山でした。
フジ子・ヘミングさんといえばリストのため息やラ・カンパネラが有名だと思うのですが、個人的にシューベルトの即興曲やドビュッシーの月の光のようなゆったりとした曲が優しく癒される音でとても好きな音楽でした。(もちろんリストやショパンのエチュードなど技巧的な曲まで弾かれていて素晴らしかった!)
コンサートというと個人的な偏見かもしれませんが、ピアニストは(聴いてもらうのだから当たり前かもしれませんが)魅せる音楽をするという印象で、ステージの上では堂々としていて華やかなイメージだったのですが(もちろんそれが悪いという意味ではなく!)、今回のコンサートはピアノがフジ子・ヘミングさんの生活の中に溶け込んでいて、観客はその生活の一部を垣間見ているような、そんな感覚になりました。良い意味で欲がなく、純粋なピアノに終演後は温かい気持ちになりました。
終わってから年齢を知りさらに驚きましたが(演奏前に知っていたら感動も一入だったと思うのですが…)、まさに生涯現役とはこういうことだと演奏以上に人間として素晴らしい生き方を学ばされました。
普段あまりコンサートは行かないのですが、やっぱり生の演奏はいいですね!今後も様々なコンサートに足を運びたいなと思いました。