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  3. 【メンバー日記】センター南駅・中山駅 ストリートピアノ

どうも、T.N.です。今日も元気にストリートピアノ日記を書いていきたいと思います。

今回訪れたのは横浜市営地下鉄のセンター南駅。改札を降りて高架から地上へとつながる長いエスカレーターを下ると、そこに1台のアップライトピアノが設置されていました。艶のあるボディに猫脚が特徴的なピアノで、天井の高い広々とした空間にとてもよく映えていました。

まわりにはいくつかのお店が立ち並び、電車を乗り降りする人たちが行き交う場所。筆者が着いたときには、ちょうど若い男性2人組が興味津々といった様子で鍵盤に触れているところでした。やはり駅という身近な場所にピアノがあるというのは、ふとしたときに誰もが音楽に触れられる、そんな魅力があるのだと思います。

彼らが弾き終えたあと、筆者も弾かせていただくことにしました。今回ピアノは消音されており外にはあまり音が響かないものの、自分自身の耳にはしっかりと音が返ってくるため、思った以上にのびのびと演奏することができました。ファミリー層が多い場所柄もあってか、時折通りすがりの子どもたちが「あ!ピアノ弾いてる!」などと興味を持って見てくれたのが印象的でした。

演奏を楽しんだ筆者は、地下鉄に乗って近くの中山駅へと向かいました。改札を出て地下のコンコースを少し歩いていくと、緑の森の写真を背景に、1台のアップライトピアノが設置されていました。この写真は、近くにある「四季の森公園」の菖蒲園を写したものだそうです。

ピアノの横には、利用ルールを示す掲示が設置されており、演奏時間と休憩時間をそれぞれ備え付けの砂時計で計るようになっていました。演奏時間を砂時計で計るピアノは時折見かけますが、休憩時間までしっかり決められている例は珍しく、誰かが演奏したあと、「自分もちょっと弾いてみようかな」と思っている人にとっても入りやすい仕組みだと感じました。また、ボランティアによる「ピアノキーパー」の方々が定期的に見回りをしているとのことで、安心して演奏できる環境を支えてくださっていることに感謝の気持ちが湧いてきます。

さらに、ピアノの傍にはノートが置かれており、そこには訪れた人たちによる温かいメッセージが多数綴られていました。設置からすでに2年が経過しているとのことで、地域に根ざしながら多くの人に親しまれている様子が伝わってきました。ノートに書かれた言葉のひとつひとつから、この空間が多くの人にとって思い出に残る場所になっていることが感じられました。

(ここはひとつ、菖蒲園を背にして、いざ勝負…!)

そんな気持ちで演奏に臨むことにしました。菖蒲園の風景に包まれながらの演奏は、まるで自然と向き合っているかのような感覚でした。ピアノは製造から40年ほどが経っているそうですが、それを感じさせないほど丁寧にメンテナンスされており、管理されている方々の愛情が感じられました。消音設定もなされており、周囲との調和に配慮されている点も印象的でした(実際にピアノキーパーの方が音量を測っているようです)。駅構内という公共の空間でありながらも人通りはそこまで多くなく、落ち着いた雰囲気の中でゆったりと演奏を楽しむことができました。

ストリートピアノでは往々にして、利用者のマナーや周囲との調和が課題として挙げられますが、こちらのピアノについては、管理者の方々の懸命なご尽力が随所に感じられました。このピアノが、これからも地域に根差しながら末永く続いていくことを願っています。

ピアノサークル ピアノを弾きたい!

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