2週間ほど前ですが、初めてストリートピアノを弾いてきました。
10月10日までの期間限定で日比谷ミッドタウンに置いてあった、お洒落なペイントが施されたアップライトピアノです。
楽譜を置いてOKで、荷物を置くための台もあり弾きやすいピアノでした。
カフェの隣にあり、座って飲み物を飲みながら演奏を楽しむこともできました。
このピアノを弾いてきたというサークルのメンバーの日記を読んで、自分も弾いてみたいと!思い、急遽弾きに行くことにしたのですが、日比谷に向かう電車の中や、地下鉄の駅を降りてピアノがある1階まで上っていく間は、なんとなくソワソワした感じで緊張していました。あと数時間後に演奏を控えた、発表会の日の朝のような気分に近かったです。
ピアノに着くと男性がショパンのノクターン2番を弾いていました。ノクターンの演奏が終わりに近づくにつれて、なぜか発表会の舞台裏のように緊張してきました。
ピアノ弾く気満々で来た上に自由に弾いてピアノのはずなのに、ピアノが空くと急に「弾いていいのかな?」と思ってしまい一瞬だけ躊躇しましたが、ここまで来て弾かずに帰ったら後悔すると思い、練習中の英雄ポロネーズを弾きました。
練習不足と緊張でボロボロの演奏でしたが、弾き終わると横から拍手が聞こえました。ノクターンを弾いていた男性とその周りに座っていた方々でした。弾いた後の立ち振る舞い方がよくわからず会釈してすぐに立ち去ってしまいましたが、せっかくなのでもう1回くらい弾こうと思い、しばらく散歩してからピアノに戻りました。
戻ってみると1回目に弾いた時よりピアノの近くの席が混んでいて、ピアノを弾く人も増えていました。ピアノの近くに座っているのは、ほとんどがピアノ弾きか聴くのが好きな人のようでした。次々と交代で演奏し、演奏された曲は雨だれ、舟歌、ノクターン、別れのワルツなど圧倒的にショパンの曲が多く、上手な方ばかりでカフェでコーヒーを飲みながら聴き入ってしまいました。
私もリベンジで英雄ポロネーズを再び弾きました。
演奏は発表会まで1か月切っているとは思えないほど相変わらずミスが多かったのですが、弾き終わるとカフェのお客さんや通りがかりの人など10人くらいの方々が拍手をしてくれて、とてもありがたかったです。「素敵な演奏ありがとう!」と声をかけて下さる方がいて、少し驚きましたが嬉しくなりました。
人見知りなので、初めてのストリートピアノはどうなることかと思っていましが、弾き終わる度に声をかけてくれる方が何人かいて、いつの間にかショパンを弾いた女性たちとノクターンの話で盛り上がっていたりして、ピアノの力は素晴らしいと思いました。
その後も愛の夢第3番など何曲か演奏しましたが、上手に弾けなくても、途中で止まってしまっても拍手をもらえる、サークルの練習会のような温かい雰囲気だったので2回目からは緊張が和らぎ、1回目の時の緊張が嘘のようにリラックスして演奏できました。
発表会や練習会あるあるだと思いますが、いつも家ではちゃんと弾けていた部分が急に弾けなくなるということもあり、お陰で発表会までの残り時間に重点的に練習しなくてはいけない部分が明確になりました。
まだまだ課題は山積みですが、人前で何とか暗譜で弾ききれたことは自信にしていきたいと思いました。
平日なので比較的ピアノは空いていましたが、誰もピアノを弾いていない時間はほとんどなく、練習会のように空いたら誰かがすぐに弾くという感じなので、積極的に弾きにいくことがストリートピアノでも大事のようです。タイミングを見てピアノを弾きに行くという瞬発力は、きっとサークルの練習会で身に付いた力だと思います(笑)
少し後悔したこともあり、予想以上に弾ける時間があって暗譜のレパートリーがすぐ無くなったので、楽譜を持っていけばよかったと思いました。都庁のピアノのように楽譜が置けないピアノもあるようですが今回は置けました。
あとはミッドタウンなので、もう少し綺麗な格好でいけば良かった…と、素敵なワンピースを着て演奏する綺麗なお姉さんを見て思いました。お洒落なピアノをお洒落なファッションで弾くのはとても絵になります。私はストリートピアノに行く前に上野動物園に行ってきたので、動物園に合わせた日焼け対策ばっちりのカジュアルスタイルで行ってしまったことは少し後悔です(笑)
ストリートピアノは以前から行きたいと思っていたものの、勇気がなくてためらっていましたが、一歩踏み出して挑戦してみると、とっても楽しくてもっと早く挑戦すればよかったと思いました。
人によっては発表会に近い緊張感を味わえるので、発表会前の練習やリハーサルにおすすめです。期間限定のストリートピアノが多いようですが、時間が作れれば11月の発表会前にもう一度、どこかでストリートピアノを弾ければと思います。
今回、完成度は低くても英雄ポロネーズをストリートピアノで弾けたのは個人的にはすごく嬉しいことでした。ショパンのポロネーズは軍隊、英雄、5番、幻想などどれも大好きなのですが、弾くのはハードルが高く敬遠していた部分があり、今まで挑戦して挫折するというのを繰り返してきました。
私が初めて弾いた、というより弾こうとしたポロネーズは軍隊ポロネーズです。ポロネーズの中では比較的易しいイメージで、気軽な気持ちで3年くらい前に練習を始めましたが、初めの方からありえないほどの手の広がりを求められる和音に苦しみ、弾きづらさにモチベーションが上がらず、たいして上達せずに結局お蔵入りとなりました。ポロネーズとの戦いの第1回目はすぐに終わりました。
2回目に挑戦しようとしたのは5番です。ショパンの曲のコンサートで時々演奏されるポロネーズ5番を聴いて、カッコいい!!と思い、憧れだけで弾こうとしたら長くて難しくて、こちらも結構早い段階で挫折しました。。
3回目の挑戦が今回の秋の発表会で弾く予定の英雄ポロネーズです。
自分とポロネーズは非常に相性が悪いようですが…というのは言い訳なので、技術だけでなくポロネーズを弾く根性や体力を身につけ、3度目の正直でポロネーズをしっかりと仕上げたいと思います。
ストリートピアノで演奏するとなんとなく達成感があるのですが、本番はこれからです!
11月2日と3日はピアノサークル・ピアノを弾きたい!の秋の発表会です。2日連続です!
11月2日の発表会会場の稲城市立iプラザホールは、映画「蜜蜂と遠雷」での演奏曲の録音でも使われた音響の素晴らしいホールです。(映画のエンドロールにホール名が出ています!)
台風で中止となった江戸川発表会の振替開催である11月3日の夜の発表会の曳舟文化センターも、スカイツリーが近くとても立派なホールです。
発表会に向けて気象神社に好天祈念に行ってくれたメンバーもいるようですが、私も2日間の好天を祈りながら残りの時間で練習を頑張って行きたいと思います。
by M.K
ピアノ歴:4歳から小学生、社会人になって再開して4年
好きな作曲家:ショパン、ラフマニノフ、リスト
ピアノ以外の趣味:動物園、猫カフェに行く♪