最近ハマっているサボテンについて日記を書きます(直球)
一人暮らしを初めてからというもの、家庭菜園に精を出しており激辛唐辛子から始まって食虫植物、バオバブに加えて近頃はサボテンが居ます。
マダガスカル出身のバオバブは僅かながら落葉が始まり、一足早く秋の訪れを知らせてくれます。
そんな植物園と化したベランダを更に賑わせているのがサボテンたちです。
サボテンは多肉植物の一種で、球状・柱状に肥大化した茎に水を蓄え、棘を纏っているものをサボテン科に分類しているそうです。
たくさんある棘は実は葉っぱが変化したもので、獣の食害から身を守るだけでなく空気中の水分を凝結させて取り込んだり、強い日差しを和らげたりと様々な役割を果たしています。
2,000種以上あるサボテンの中から、うちにある5種を紹介します。
金鯱(きんしゃち)
サボテンの王様とも言われるタマサボテン属の丸いサボテン。可愛らしい形と鋭い棘をびっしりと生やした姿が「ザ・サボテン」とも言える人気種で、ホームセンターや100均で見たことがある方も居るのではないでしょうか。
とても寿命が長く、60年生きる個体もあるようです。直径は最大で1mを超え、そうなると人の手では植え替え不可能となるため毛布で包んでクレーンで釣り上げるのだとか・・・
なお栽培種として世界中で愛好されている品種でありながら、祖国メキシコに生息する野生の個体はほぼ絶滅しており、乱獲から守るため分布図が公開されていないほとです。
・・・金鯱よ、ホムセンで売られてる場合じゃないぞ。
こちらはよりアグレッシブな棘が自慢のラスタブラス種↓
振武玉(しんぶぎょく)
刀を振るう武者の姿を連想させることからこう呼ばれています。
波打つたくさんの稜も刃紋を思わせるデザインですね。
金星(きんぼし)
うにょうにょと伸びたたくさんの腕の先に小さな棘が付いており、星を散りばめたように見えることから金星の名がついています。
この腕、結構柔らかくて触り心地が良いです。(痛いけど)
桃花丸(とうかまる)
なんの変哲もない普通のマミラリア属・・・と思いきや桃の花に似た鮮やかなピンク色の花をいっぱい付けることからこの名前が付いたそう。
連れてきたときには開花シーズンはすでに過ぎていたので、来年の春を楽しみにしています!!
兜丸(かぶとまる)
カボチャのような身に、白い斑点状の刺座が付いた人気種。
棘はなく、刺座は兎のしっぽのようなふわふわの手触りです。
日本では愛好家が多く、また容易に交配することから沢山の品種が生み出されており、斑点の無い「瑠璃兜」、逆に斑点で埋め尽くされた「スーパー兜」などバリエーションが様々です。
我が家に来て一ヶ月程で写真のように花が咲きました。花は1日でしぼんでしまうため、うっかりしていると残骸だけが乗った状態になりがちです。
(現にこの後日にちを空けてもう1輪咲いたんですが見逃しました)
サボテン栽培に関する間違い
変化に富んだ姿でベランダや窓際に彩りを与えてくれるサボテンですが、原産地の特殊な気候とは裏腹に世界中で栽培されているため間違った栽培方法が浸透しているのも事実です。
サボテンは砂漠の植物ではない
サボテンの多くは北米・中米の標高1,000メートルを超える高山や渓谷。テキサスの荒野を連想される方も多いでしょうが、実際の分布からはほとんど「高山植物」と考えて良いです。
”砂漠に生えている”という誤解から生まれるのが次のミス。
×サボテンはあまり水やりが必要ない
×サボテンは暑い夏が好き
①について:確かにサボテンは一般的に乾燥に強いです。ですが実際には”乾季を乗り切れるよう水分を溜め込む性質がある”、というだけで実際には栽培下では普通に週1~2回水やりをします。但し湿気には弱く、土が乾ききる前に水やりを繰り返していると根っこが腐って枯れてしまいます。
②について:原産地は標高の高く日較差の大きな高山気候であるうえ、サボテンは岩場や斜面の岩陰で生育していることが多く、案外真夏の暑さと直射日光には弱いみたいです。そのため真夏は窓辺に避難させるか布で遮光してあげないと、日焼けして色あせたり枯れたりしてしまいます。
乾燥帯の高山地帯は昼夜の気温差が大きく、夜は氷点下付近まで冷え込むこともあります。
サボテンは水やりを控えて休眠状態(=乾季を作ってやる)にすれば案外寒さに強く、多少しぼんでもまた春には復活します。
水はけの良い土に植えて、適度な水やりと日当たりを確保してあげることがサボテンを長持ちさせる秘訣ということですね。
増えるサボテン
サボテンの本体から小さなサボテンが出ている姿を見たことはありませんか?
これらは子株と呼ばれ、触ると割と簡単にポロッと取れます。
祖国の環境ではこれらの子株が親株から外れて斜面や岩場を転がり落ち、その場で再び発根して生長することで子孫を増やしています。
新天地を求めて斜面を転がる子サボテンの姿を想像すると可愛いですよね。
もちろん普通に花を咲かせて種でも増えますが、送粉者となる動物や昆虫が少ない過酷な環境だからこその進化ともいえます。
秀逸なネーミングセンス
サボテンの品種ってこう、センスのある名前を付けたな~と思うものが多いです。
見て、知って楽しませてくれる奥深さも間違いなくサボテン・多肉の魅力ですね。
~世界の図~
↑黄色い斑入りのエキノプシス種。緑色の部分を大陸に見立てて地球儀を模してこう呼ばれているようです。
~初恋~
↑情熱的な赤ではなく、控えめなピンク色。
春秋は園芸店にサボテンが並ぶ季節です。
皆さんも1つ、手にとってみてはいかがでしょうか。