人生には、保育園幼稚園、小、中、高、大、そして職場やこのピアノサークルなど、友人ができるコミュニティに属する機会がたくさんあります。
しかし、出会いあれば別れあり。どのコミュニティにおいても、別れが来るのがつきものです。
お別れはとても悲しく寂しいものですが、日頃の感謝をようやく言葉にして伝える事ができる、貴重な機会でもあります。
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僕はGW中に部屋の荷物を整理し、そのホコリにやられて鼻水が止まらなくなってしまいましたが、その過程で約20年前、小4で転校した時にお別れ会で皆から渡された手紙が出てきました。
10歳児なりに、みんな思い思いの友情を伝えてくれて、とても懐かしい気持ちに浸っていたのですが……。
大親友 S君からの手紙
「〇〇君は、すごく面白い顔だった。」
彼とは毎週最低一日は放課後遊んでたぐらいの仲だったのですが、開口一番、のび太くんがスネ夫によく言われてるタイプの悪口が飛び出しました。
毎週そう思いながら遊んでくれてたと思うと、これには膝から崩れ落ちるほか無いですね。
涙をこらえて皆からのプレゼントや手紙を持ち帰り、家で開いてこれを読んだ時の僕の気持ちは、なかなかのものだったのではないでしょうか。
一番ポエマーだと思ったのは、H君からの手紙でした。
平仮名だらけであまりにも読みづらいので、漢字に変換して助詞等を修正すると
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『僕は君が転校するとは思ってもいませんでした。桜の花が咲く時も、虫がいる時も、落ち葉の散る時も、雪が降る時も…。
この言葉を、忘れないでください。
(一言) 人にやさしくいつまでも。』
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方向感として若干ずれてる気もしますが、小4で書くにしては、まあまあ凝った文章なのではないかと思います。
そしてその裏面には、物理的に方向感の定まっていない手紙が書かれています。
とても読みづらいのですが、左下の枠内では、ご丁寧に「二進法」について解説してくれています。(TPO)
そしてよく見ると、上方には『クイズ 100じ101分1110かいのビルのまんなかでまちあわせ』
と書かれています。この怪文書を解読するのに必要なのが二進法だったのです。
ちなみに解読できても手紙の真意は分かりません。
彼とは4年間同じクラスにいました。その4年の絆の集大成とも言える最後の手紙で二進法を解説してくるとは、彼にとって僕は一体何だったのでしょうか。
そして人への手紙に方眼紙を使うな。
最後にもう一枚だけ紹介します。
転校とは……。
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……はい。僕も当時自分が書いた作文を読み返せば、どれも支離滅裂で、とても人のこと言えたもんじゃないですが、それでも子どもの書く手紙ってのは面白いですね。
大人になるにつれて、みんな当たり障りない似かよった文章を書くのに慣れていくものですが、それでも発表会でのコメントや、プレゼントに添えて頂けるメッセージはいつも嬉しいです。
一人で成立しちゃうピアノを、あえて皆で協力しながらやるのだから、日頃の感謝の気持ちや演奏への感想を、きちんとした言葉にして伝え合いたいですね(^^)