前回に引き続き。
椅子の高さ、人それぞれです。
では実際に、プロを含め椅子の高さ、どのようになっているでしょうか?
前回も触れましたが、肘の高さは鍵盤に対してどのくらいでしょう?
なんだかんだ言っても、現代日本は非常に恵まれているので、
過去の大演奏家の映像などが見放題、勉強し放題です。
その中で
①椅子の高い人の急先鋒と言えば(独断と偏見で)リヒテルでしょう。
ネイガウス派と言われるだけあって、同門の
スタニスラフ・ネイガウス(ブーニンのお父様)も椅子(肘ポジション)高いな、
というのが印象的です。
スタニスラフ・ネイガウスも大好きなピアニストなので、
いろいろお話してみたいネタではあるのですが、ここでは置いといて。
リヒテルいわく、
「高いところから鷹のように音楽を見下ろして、全体をつかむ。」
とか。(出典は記憶ないですが、そう記憶してます・・・)
実際にやってみた感じですと、
1.楽譜が近い
私のように目の悪い人には超重要事項と言えます!
(試した最初の感想:「楽譜が見える(@@)!!!」)
2.鍵盤の全体を、見るとはなし見るのに、比較的意識を必要としない
そもそも鍵盤から目が遠くなるので、
比較的意識しないでも鍵盤全体が見えます。
もし弾く曲が鍵盤上に見えるタイプの人であれば、
それこそ「音楽」が眼前の支配下にある状態、になるのでしょう。
3.強い音が出(し)やすい
これは好悪の分かれる範囲でしょう。
(残念ながら私は好きになれません・・・。)
元々の高さが高いため、ゼロベースから上げるエネルギーは少ないです。
つまり、位置エネルギーが大きい状態で開戦する、と。
あくまで個人的にですが、上からのエネルギーを多用すると
鍵盤が底を打つ音がうるさく感じてしまうのと、
弱い音を出すときの指の角度がつけにくい点でしょうか。
長くなりますので、次回は②の鍵盤と肘の高さが同じくらい、に触れたいと思います。。