1. ホーム
  2. コラム
  3. 【メンバー日記】羽田空港 ストリートピアノ

どうも、T.N.です。今日も元気にストリートピアノ日記を書いていきたいと思います。

今回は、シリーズ「飛行場で弾こう」の第2弾です。

第1弾(新千歳空港)はこちら↓

【メンバー日記】新千歳空港 ストリートピアノ

今回は羽田空港にある3台のストリートピアノについて、レポートしていきます。

まずは第1ターミナル。土曜日の夕方ということもあり、空港内は多くの人で賑わっていました。

エスカレーターでターミナルの5階まで上がり、「THE HANEDA HOUSE」へ向かいます。そこは、滑走路が見えるカフェやギャラリー、コワーキングスペースなどが並ぶ、静かで落ち着いた雰囲気のフロアでした。

奥へ進むと、1台のヤマハのグランドピアノが設置されています。筆者が訪れたとき、ちょうど女性2人が連弾でチャイコフスキーの《くるみ割り人形》の「花のワルツ」を弾いていて、その息がぴったり合った演奏に思わず拍手を送ってしまいました。

続いて、筆者も演奏させていただくことにしました。今回弾いたのは、ショパンの「舟歌」。ピアノはかなり消音されていて外には響きづらいものの、弾いているとやはりグランドピアノらしい深みと豊かさを感じます。静かな環境の中、心穏やかに音と向き合いながら演奏できました。

弾き終えると、後ろから拍手が聞こえてきました。振り返ると、お母さんと小さな女の子が立っていて、女の子はピアノに興味津々の様子。お母さんが「弾いてみる?」と聞くと、女の子は「もっと聴きたい」と言ってくれたので、ありがたくもう1曲、今度はベートーヴェンのソナタを演奏しました。横でじっとこちらを見つめる女の子のまなざしが印象的で、とても嬉しい気持ちになりました。聴いてくれたお礼を伝え、その場をあとにしました。

続いて第2ターミナルへ。地下1階のカフェ、「メルセデス・ミー」に立ち寄ります。名前の通り、メルセデスの高級車が展示されていて、その存在感に思わず目を奪われます。

車の傍らには、1台のグランドピアノが置かれていました。こちらは、W.ホフマンのT-161。ストリートピアノとしてはなかなかお目にかかれない、貴重なモデルです。

この場所は、駅から空港ロビーへ向かう動線上にあり、第1ターミナルのピアノとは対照的に、多くの人が行き交う中での演奏となります。

ここでも、舟歌を弾かせていただきました。ピアノの音色はまろやかで柔らかく、上品に響きました。鍵盤のタッチも心地よく、この曲ならではの繊細な表現がしやすかったです。カフェで一休みしている方々がこちらの演奏に耳を傾けてくださり、とてもありがたく嬉しい気持ちになりました。高い吹き抜けの開放感のある空間で、思う存分演奏を楽しめました。

弾き終えた筆者は、メルセデスカフェでコーヒーをいただきながら一休み。ここでのんびり過ごしながら、誰かがピアノを弾くのを待つのが、筆者にとっての楽しみです。

しばらくすると、次々と演奏者が現れ、ショパンの英雄ポロネーズやリストのラ・カンパネラといった迫力のある演奏が続きました。ギャラリーも次第に増え、あたりは熱気に包まれていきます。

名演の数々に耳を傾けつつ、そろそろ店を出ようとしたとき、どこかで聴いた和音が聞こえてきました。先ほど筆者が弾いた舟歌です。こうして同じ場所で、同じ曲を奏でる方に出会えるとは思わず、胸が熱くなりました。

彼の舟歌は、水面に揺れる小舟のように繊細でありながら、深い海のような力強さも併せ持ち、その表現の幅に息を呑みました。自分にとっても新鮮で学びの多いひとときだったように思います。惜しみない拍手を送り、その場をあとにしました。

最後に訪れたのは第3ターミナル。到着ロビーに直結する場所には、「羽田エアポートガーデン」という複合施設があり、ホテルやスパなどが併設されています。国際線ターミナルということもあり、インバウンドのお客さんで賑わっていました。

その入口付近の通路に、ヤマハのアップライトピアノが置かれています。艶のあるボディが目を引きます。

ここでは、ベートーヴェンのソナタ31番第1楽章を演奏。鍵盤の軽さ、明るい音色、音量の豊かさが印象的で、とても気持ちよく弾けました。

演奏中、外国人のご夫婦が英語で「動画を撮ってもいいですか?」と声をかけてくださり、筆者が頷くと、そばでずっと聴いてくださり、演奏後にお礼の言葉もいただきました。こちらも感謝を伝え、お別れしました。

筆者にとって、羽田空港は特にお気に入りのストピスポットです。静かに落ち着いて弾ける第1ターミナル、たくさんの人が見守る中で貴重な楽器を楽しめる第2ターミナル、そしてとても弾きやすいアップライトがある第3ターミナル。それぞれ雰囲気が異なり、どれも素晴らしい体験をさせてくれます。

残念ながら、第2ターミナルのメルセデスカフェのピアノは5月25日に撤去されてしまい、寂しい気持ちでいっぱいです。それでも、ここで演奏し、素晴らしい演奏にも出会えたことは、大切な思い出になりました。これからも、残る2台のピアノでの演奏を楽しんでいきたいと思います。

【今日の飯テロ】
羽田でピアノを弾いたあとは、ふらっと飲みに行くのがいつもの楽しみです。中でも、蒲田のこちらのお店は特にお気に入りです。

学生時代、大学のピアノサークルでは何度も蒲田で演奏会を開きましたが、本番前のお昼に食べるここの羽根つき餃子が、筆者にとっての「勝負飯」でした。パリッとした羽根の食感と、ひと口かじった瞬間にあふれる肉汁がたまりません。

皆さんは、ここぞというとき(演奏会に限らず)の勝負飯、ありますか?

ピアノサークル ピアノを弾きたい!

Contact

Mail

info@pia-no.com

WEBSITE

https://pia-no.com