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夏といえば花火。何も花火のことは詳しくないし、仕組みもわかっていないが、とかくワクワクする。夏という感じがする。それだけの理由で子供の頃から好きだった。手持ち花火も良いし、大きな打ち上げ花火も良い。それぞれ違うよさがある。僕の花火の思い出は何があったろう。前回の深夜ピアノに懲りず、また勝手ながら書いてみたい。徒然草その2的な感じと言っても、ヨッシー(兼好)は許してくれるはずである。

子供の時分に自宅のマンションから遠くに見えた西武園の花火が打ち上げ花火との出会い。『花火が開くのとバンっという音がずれて遅れて聴こえるのはどうしてだろう?』と好奇心旺盛だったのは弟の方で、僕はただ「きれいだな」としか思わなかった。昔から感覚だけで生きているのかも知らん。僕は文系に、弟は理系に進んだのも必然かとも思える。

学生時代からよく花火大会に出かけるようになった。5年連続で通ったのは4年前まで催されていた東京湾大華火祭。友達15人くらいで観に行くのが恒例だった。都内屈指の大会のため2,3時間前に行っても人混みだらけでシートは敷けず、殆ど観られない。そこで特等席を狙い、朝からaikoの花火でも聴きながらテンションを無駄に上げて甚平に身を包み、埼玉から晴海埠頭に向かう。とにかく夏っぽい、花火っぽい曲を聴きながら向かうのが好きだった。whiteberry『夏祭り』、久石譲『HANA-BI』、Zone『secret base』、フジファブリック『若者のすべて』、あたりは外せない。夏を感じながら電車に揺られて、埠頭に昼前に着く。シートを広げ、炎天下のなか場所取りと言う名の宴会をして夜の花火を待つのが楽しい。7時間待ち、花火が始まる。あまり内容は覚えていない。実は雰囲気に酔っているだけなのかもしれない。帰りは人人人で、身動きが取れぬ。ジブリ的には人がゴミのようだ。勝どき・月島駅は毎年入場規制となるのが懐かしい。

去年8月は台場のを観に、屋形船に初乗船。晴海から乗船し、台場に停泊。「ミュージック花火」とのことで、お台場からポピュラー音楽がBGMとして流れるなか、花火は始まった。ほぼ真下から見上げる花火は流石に圧巻だ。中身もドラえもんやらLINEキャラやら、面白い花火が多くびっくり。だが花火そのものよりも、終盤、大会のBGMがミスチルのHANABIから突如マーラー交響曲2番の最終楽章に切り替わった事の方がびっくりした。なぜここでマーラー。

そして今年はPH会の皆さんと。浴衣姿のみんなはいつもと少し違った雰囲気。浴衣でピアノも中々異色の組み合わせで新鮮だ。浴衣練習会の後、井の頭公園で手持ち花火を堪能。大きな花火大会も良いが、みんなで火をつけ合う花火は、純粋に楽しい。また花火大会にはない、どこか懐かしい、一体感のようなものを感じた。

来年もまた皆さんと、今年来られなかった皆さん、まだ出会っていない皆さんとも、この夏の風物詩を味わえれば良いなと思う。

by k.n
ピアノ歴:小1~小4
好きな作曲家:ショパン、ラフマニノフ、久石譲、稲葉浩志
その他の趣味:旅行、史跡巡り

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