春ですね。
田舎育ちのくせに10数種ある花粉アレルギーテストをフルコンプしている私にはとても辛い季節です。
ただ今年はヒノキ花粉が飛び始めてもほとんど症状が出ず、もしかして治った!?と喜んでいたのも束の間・・・先週から思い出したように発症し鼻水が止まりません。
強めの薬を飲んでいる間は鼻水くしゃみはぴたりと止まりますが、副作用も強く出るため喉に撥水コーティングでもされてるのかと思うほどの喉の乾きと眠気に襲われながら仕事をしています。
免疫よ・・・いい加減花粉のことわかろうよ。
扠本題です。
皆さんはどのくらいの頻度でピアノ協奏曲を聴きますか?
クラシックピアノを弾く人でも案外「協奏曲は全然聴かないからわからない」という方が居てびっくりしたことがあります。
確かに聴いて良いな~と思っても実際に”弾く”となるとかなり敷居が高いジャンルなのは否めないですよね。まずオーケストラが居ないし、オケパートのピアノ版を弾いてくれるマニアックなピアノ友達を見つけるのも困難です。
そんなピアノ協奏曲にも、ピアノ寄りのものとオケ寄りのものがあると思います。
例えばショパンは終始ピアノが主役で、第1番は冒頭を除きオケはおとなしめの伴奏をしているかオブリガートを入れてるか。
一方でブラームスの第2番なんかは「ピアノ伴奏付き交響曲」と揶揄されるほどオケの比重が大きいです。
上記の2人はどちらもカデンツァを書いていません。それぞれ「ピアノ音楽」「管弦楽」として完成しているからカデンツァは不要と考えられたのでしょうか?
私が最近ハマっているカデンツァを紹介してみます。
①メトネル ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op.50
第1楽章でカデンツァが書かれており、↓の動画の2つ目が丁度カデンツァ部分からになっています。
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メトネルはロシアの作曲家ですが、冒頭はどこか北欧っぽさを感じさせるというか、グリーグみのある感じですよね。
なんというか、和音が暑苦しいというか・・・
第1楽章らしくソナタ形式になっており、注目すべきは再現部が始まってすぐ、呈示部ではピアノとオケの掛け合いだったものがピアノだけ=カデンツァになっているところです。
このカデンツァの始まり・・・冒頭のタララッタラ~の和音にAsが加わるだけでこんなにも「オワタ…」みたいな響きになるんですよね。徐々に降下して変ニ長調で和音を叩きまくる部分、和音は明るいはずなのになんだか咽び泣くような、叫びのようにも聴こえます。
この辺りの解釈は聴く人によって全然違うのかもしれません。
②プロコフィエフ ピアノ協奏曲第2番 ト短調 作品16
蜂蜜となんとかっていう映画にも出たらしいコンチェルトです。
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しょっぱなからプロコワールド全開ですが、まず特筆すべきは03:10~のリズミカルな部分。
拍子とか重音のある部分が微妙にずれていて、またそのずらし方が天才のそれなんですよね。
ドライブ中にこの部分に差し掛かったときは爆音にしてヘドバンしています。
肝心のカデンツァは05:20~静かに始まります。徐々に音量を増していき、叩きつけられる不協和音と即興的なアルペジオが織りなし表現しているものはまさに「地獄」だと思います。08:06~のアルペジオは極めてヴィルトゥオーゾ的に書かれており、そのまま上昇・降下を繰り返したまま再びオケへと引き継がれ第1楽章は静かに幕を閉じます。
皆さんのお気に入りピアノ協奏曲・カデンツァは何ですか?
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by M.O
ピアノ歴:24年
好きな作曲家:ショパン、リスト、ドビュッシー