2月23日(水・祝)、横浜の関内ホールにて、2021年度春の定期演奏会の2日目を開催いたしました。このようなご時世で演奏会を開催することに関しては不安もありましたが、消毒、検温など感染症対策を徹底したうえで臨みました。来場者の皆様のご理解とご協力に心より感謝申し上げます。
今回の演奏会のコンセプトは、「繋がる」です。2021年度を振り返ると、コロナ禍により対面でのコミュニケーションが取りづらい状況が続きました。しかし、だからこそ音楽を介してみんなの心が「繋がる」場を作りたいという思いで、メンバー一同準備を進めてまいりました。
出演者数は総勢34名。ジャンルや作曲者も様々で、彩り豊かなプログラムとなりました。当サークルの演奏会の特徴として、演奏前に奏者自身が曲に対する思い入れなどを語る、ということが挙げられます。自分の十八番を披露する方、以前演奏した曲をリベンジする方、憧れの曲に挑戦する方、即興演奏で自分の思いの限りをぶつける方…。奏者一人ひとりの情熱で、会場は大いに盛り上がりました。
また当会場では、「連弾部」の部員による企画ステージがありました。「連弾部」とは、「親しい・親しくないにかかわらず、色々な人と色々な曲を演奏したい」というメンバーの集まりです。今回の演奏会では、4組8名の連弾部員が企画に参加しました。ソロとはまた一味違った贅沢な響きに、会場全体が包まれました。 個人的に特に印象に残っているのは、演奏会終了後、会場のあちらこちらで、メンバーどうしがお互いの演奏を称えあい、音楽について語りあう光景が見られたことです。まさに、音楽によって新しい「繋がり」が生まれた瞬間でした。
筆者は、今回の演奏会で実行委員長を務めさせていただきました。サークル入会から1年足らずで委員長に任命いただいたということもあり、演奏会の運営についてわからないこと、悩むことも多々ありました。そんな時に助けてくださったのは、サークルの運営の中心を担っている先輩メンバーの方々や、実行委員の仲間たちでした。
また、演奏会当日の朝を安心して迎えることができたのは、スタッフとして立候補してくださった方々の周到な準備のおかげでした。もちろん、素敵な演奏を聴かせてくださった出演者の方々、そしてご多忙のところ会場に足を運んでくださったお客様がいなければ、演奏会の成功はなかったと思います。本来であれば演奏会に関わってくださった全ての方々、一人ひとりにお礼を申し上げたいところですが、この場を借りて感謝の思いを伝えさせていただきます。
いま強く思うのは、このサークルの演奏会は全員の活躍で成り立っているということです。ユニークなパフォーマンスで会場を盛り上げてくださる方、素敵なポスターやプログラムをデザインしてくださる方、録音の技術をお持ちの方、予算をしっかり管理してくださる方…。演奏の巧拙を問わず一人ひとりに活躍の場があります。メンバーの年代、ピアノ歴、趣味嗜好、価値観、職業などはバラバラですが、「素敵な演奏会にする」という共通の目標のもと、お互い頼り頼られながら会をつくっています。筆者自身、今回の演奏会を通して、そうした大きな「繋がり」の輪の中に入れていただいたと思っています。これは当サークルに入会する前の、学校と自宅の往復で完結する生活では到底なし得なかったことです。本当に貴重な経験ができたと思います。
関内での演奏会が終わったと思うと、少し感傷的な気分になりますが、春の定期演奏会はこの後フィナーレを控えています(3月5日(土)新宿区角筈区民センター)。皆様のご来場を心よりお待ちしております。