どうも、T.N.です。今日も元気にストリートピアノ日記を書いていきたいと思います。
※この日記は前回からの続編です。
福岡市内でストリートピアノの演奏を楽しんだ筆者。午後は、この日の宿泊地である北九州市・小倉を目指して電車で移動しつつ、途中下車しながら各地のストリートピアノを巡ることにしました。
博多から鹿児島本線に乗り、まず降り立ったのは宗像市の赤間駅です。
改札を出ると、外には1台のアップライトピアノが置かれていました。
前板には美しい彫刻が施されており、ひと目で特別な一台であることが伝わってきます。塗装の剥がれ具合や鍵盤の風合いからも、かなり長い年月を経てきたことが感じられました。
横に設置された解説を読むと、こちらは「グロトリアン・シュタインヴェーグ」というメーカーが1924年に製造したピアノとのこと。世界最古のピアノメーカーのひとつとされる名門です。
グロトリアンといえば、「シンギングトーン」と呼ばれる、人が歌うような音色が特徴。アップライトピアノの名器として知られ、ヨーロッパ各国の宮廷でも愛用されていたそうです。
このピアノは大正時代に日本へ輸入され、東京・銀座に保管されていました。奇跡的に東京大空襲を逃れ、その後は山口県下関市で大切に保管されていたとのこと。そして、かつての音色を再現するよう丁寧に修復され、現在ここ赤間駅で再び多くの人に親しまれる存在となっています。
そんな長い歴史を持つピアノを実際に弾けることをありがたく思いながら、早速演奏させていただくことにしました。
ここではバッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻第13番を演奏します。弾き始めると、音の輪郭が非常にクリアで、気品ある音色が印象的でした。どこかチェンバロを思わせるような典雅さも感じられます。倍音も美しく響き、バッハの旋律と非常によく調和しているように思いました。歴史ある貴重なピアノで演奏できたことは、とてもありがたい体験でした。
演奏を終えると、後ろで聴いてくださっていた年配の女性から温かい拍手をいただき、それもまた嬉しく感じました。
次に向かったのは、北九州市に入り折尾駅です。
「折尾で降りお」
そんなことを思いながら途中下車しました。
折尾駅は複数路線が乗り入れる交通の要衝。ホームから階段を下りると、改札内には広々とした通路が広がっていました。
ちょうどJR九州では、主要駅でスーパーマリオのキャラクター装飾を行うキャンペーンが実施されており、通路の至る所でおなじみのキャラクターたちが迎えてくれます。
これは、マリオ。
これは、ワリオ。
ここは、オリオ。
ちなみに、筑後吉井駅では大量のヨッシーが迎えてくれるそうで、なんというか、大変失礼ながら、これを考えられた社員の方には妙なシンパシーを感じてしまいました。
そんな通路の端には、アップライトピアノが置かれていました。せっかくなので、ここではスーパーマリオのBGMを演奏することに。
ピアノは音量が大きく、明るい音色が周囲によく反響します。通路の端という立地もあって、人通りはそこまで多くなく、思い切り演奏を楽しむことができました。
さらに電車に乗り、次は黒崎駅で下車しました。ホームから階段を上がると、改札のすぐ横にアップライトピアノが置かれています。
ここでも早速、演奏させていただくことにしました。曲はベートーヴェンのソナタ30番1楽章。
高音はクリアに響き、低音もまたアップライトながら芯のある音を返してくれます。
黒崎という利用者の多い駅、さらに改札横という立地もあり、ピアノのすぐそばを多くの方が行き交うため、なかなか緊張感のある環境です。それでも、こうして多くの方々に自然と演奏を聴いていただけるのは、駅ピアノならではの魅力かもしれません。
演奏を終えると、帰宅途中の高校生の皆さんでしょうか。温かい拍手を送ってくださり、とても嬉しく感じました。