どうも、T.N.です。今日も元気にストリートピアノ日記を書いていきたいと思います。
※この日記は前回からの続編です。
藤枝での演奏を終えた筆者は、再び東海道線に乗ってさらに西へ向かいます。今度は浜松駅で下車しました。
新幹線の改札内へ入ると、そこにはカワイの展示ブースが設けられていました。浜松駅の新幹線コンコースでは、いずれも浜松発祥の日本を代表するピアノメーカー、ヤマハとカワイが定期的に展示を行っており、趣向を凝らしたさまざまなピアノも設置されています。中には実際に自由に演奏できるピアノもあり、筆者も浜松を訪れるたびに、この場所で弾くのをいつも楽しみにしています。
今回の展示は、「喫茶カワイ」と名付けられたレトロな喫茶店風の空間となっていました。ブース内には、カワイのこれまでの歴史をはじめ、ピアノづくりを支える金属加工や木工の技術についても興味深い展示がなされています。こうしたピアノづくりの技術がここ浜松の地で育まれ、長い年月をかけて受け継がれてきたというのは、なんとも素晴らしいことだと思います。
そして、ブースの奥のステージ上には1台のグランドピアノが置かれていました。こちらは「GX-2」という機種です。ストリートピアノとして開放されており、自由に演奏することができます。ちょうど若い男性が、ショパンのソナタ3番4楽章を演奏しているところでした。
辺りには、グランドピアノの力強く華やかな音色が響き渡っています。彼の情熱あふれる、それでいて細部まで丁寧に弾き込まれた演奏に、筆者も思わず息を呑みました。演奏を終えた彼に、筆者からも心からの拍手を送ります。
続いて、筆者の番です。彼の演奏を聴いているうちに、筆者もショパンのソナタ3番を弾きたくなり、今回は1楽章を演奏することにしました。
弾き始めてまず驚いたのは、圧倒的に豊かで重厚感のある音色です。一音一音の響きに深みが感じられ、弾いているだけでもとても楽しくなってきます。
そのまま演奏を続けていると、周囲には少しずつ人が集まってきました。そばの椅子に腰掛け、じっくりと演奏を聴いてくださっている方の姿も見られます。
最後の音を鳴らし終えると、周囲から温かい拍手をいただきました。先ほど演奏していた彼も、「そなたもソナタ弾くのか!」と言いたそうな表情で聴いてくださっていました。
「ソナタ3番、いい曲ですよね!僕も好きなんです」
同じ曲を弾く者同士、自然と会話も弾みます。ほんの短い時間ではありましたが、こうして旅先で偶然出会った人と、好きな曲を通じて交流できたのが嬉しく感じられました。