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【メンバー日記】役に立たないこと


先に言っておきますが音楽の話はほとんど出てきません。歴史の話はたっっっくさん出てきます。
ごめんなさい。


「これ勉強して将来何の役に立つんだよ」


学校生活を経験したことのある人ならこんな疑問を抱いたことのある人は多いと思う。


古文漢文を勉強したところで今の時代古語で書かれた媒体なんて皆無だし、動く点Pの位置を求めるとかまず動くな落ち着けって叫びたくなるし、2つの図が等しいことを証明せよとか見たらわかるだろって言いたくなる。
とりわけ日本史は勉強して役に立たないランキングトップの科目だと思う。「いいくに作ろう鎌倉幕府」とか覚えても社会で使う機会などないし、今では「いいはこ(1185年)作ろう鎌倉幕府」だよと訂正されても元々使ってないのだから特に日常生活に支障はない。挙句の果てに「1180年ごろから段階を踏んで作られたものなので特定の年号で表せない」と言われた暁にはどうぞご勝手にと匙を投げたくなるだろう。


むしろ日本史を教える時間を、音楽の時間にしてカラオケで恥かかない程度のレベルにするとか、体育の時間にしてゴルフを教えるとか、家庭科の時間にして正しいお酌の仕方を教えるとか、マスクを売っているお店の探し方を教えた方が歴史を勉強するより数百倍社会に出て役に立つと思う。
年号や人物をたくさん暗記していてもモテないし金持ちにもなれないのでスポーツや音楽に力を注いだ方が少なくともモテ要素は高まる気がする。


実のところ、私は趣味が史跡巡りだし歴史を勉強することがピアノを弾いたり聴くのと同じくらい大好きなのだが、こういうこと言うとそこそこの確率で聞かれるのが「歴史って勉強して役に立つ?」という質問である。

正直言ってこの質問受けても、自信をもって「役に立つ!」と即答ができない。歴史が好きだからといってべらべら語りだすと敬遠されるし「好きなことは推し武将の墓参りです!」と答えれば周囲にドン引きされるので話のネタとしても結構地雷を踏みやすい。


こんな感じで歴史を勉強することのネガキャンはしようと思えばいくらでもできるのだが、逆にこれまで生きてきて歴史好きでよかったと思えることがなかったわけでもないのでちょろちょろ書いておこうと思う。


・社会が得点源にできる
これ結構いいじゃん、って思うじゃないですか。でも歴史って暗記すればみんな解けるので大した差にならなかったりする。


・大河ドラマ見るのが楽しくなる
毎週日曜日にやっている大河ドラマをみて、歴史上の出来事をどう描いているのかを見るのが楽しくなる。NHKも最近力を入れていて最新学説を取り入れており、俳優さんの演技も面白いので一年通してみることができる(大河の宣伝みたいになってしまった)
ただ歴史上の人物がどこでいつ死ぬのかわかるようになるので「○○年後に死ぬ」と常に人物に表示されてる感覚になることもある。


・旅行行ったときの楽しみがちょっと増える
多分一番歴史やっててよかったと思えたのが旅行に行ったとき。観光地はもちろん、特産品とかゆるキャラなどは意外とその土地の歴史に関わるものが元ネタになっていたりするのでその由来が分かるとちょっと楽しくなる。
ただこれを調子に乗ってひけらかすと友達を失くしかねないので注意が必要


・初対面の人と会話するときのネタになる
私のようなコミュ障はまず初対面の人と会話するときに何の話題を振ったらいいのか結構悩む。
ピアノサークルなんだから好きな作曲家とか聞けばいいやんと思うがそもそも自分が作曲家とかクラシックに疎過ぎるので「ショパンが好きです!」といわれてもその後会話を続けられない
なので無難に出身地を聞いて、あの史跡あるよね?って聞く方がまだ会話を広げる余地がある。
ただ欠点は逆に相手がその史跡を知らない場合もあるのでおとなしくクラシックに詳しくなった方が吉


、、、ここまで書いてみて、良かったことと良くなかったこと半々という気がする。じゃあ歴史を好きになって自分の内面で何かいいことがあったのか、書いてみたい。


・ざっくりいうと想像力がついた

歴史を勉強してよく思うのが、実はすごい人なのにたった一つの失敗や行いで、現代での評価が低くなっている人が多いということ。
例えば戦国時代の大名、今川義元は桶狭間の戦いで大軍を率いていたのに小勢の織田信長に負けてしまったため、暗愚な人物と認識している人が多い。実際最近までそういう評価をされてきた。

しかし彼の当時の実績を見てみると、領内の法律を整えたり今川家の勢力を最大版図に広げたり本拠地の駿府(今の静岡県静岡市)を文化的に栄えた都市にしたりとかなり有能な政治家という姿が浮かび上がってくる。
何より織田信長が初めて行ったことになっている「楽市楽座」もすでにこの今川家ですでに実施されていたりと現代ではあまり知られていない実績を残している。なので桶狭間でも彼なりの判断や考えがあったのではと思うのである。

個人的にこういうのを見ると少しかわいそうに思えてくる。死人に口なしではないがこういう人にも言い分や事情があったのだろうからそれを汲んであげたらという気になるのだ。
このような事例をよく見るので、「あの人はどういう考えでこの意見を持ったのだろう」という、人がその意見を持つ至った背景を気にするようになったり、人に限らず物事に向き合ったときに、いい所を見つけようという気構えみたいなものが若干できた。要は人に若干優しくなれる・・・・気がする。


・「当たり前」の大切さを知った

日本史に限らず世界史もだがしょっちゅう戦争が起きるし疫病が流行るし災害は起きるしで平和な時代の方が圧倒的に少ない。
何かそういう出来事が起きると教科書では「○○人が死んだ」という一行で終わるのだが、そこをもう少し分け入って調べてみるとつらい時代を乗り越えようとした人々の姿が見えてくるし、そうした人々の血と汗でまた平和な時代が築かれていくのが分かってくる。
ただ現実は非情で、そうやって築かれた平和や安定もまたすぐ別の災害や戦争でつぶされてしまったりする。でもまたそれを人々が立て直し・・・ということが何回も繰り返されていく。

こんなことを繰り返していくことで少しずつ時代が良くなっていくんだなってことが歴史を好きになると分かるし、何より今ある日常や当たり前も基本的にひどく脆弱なもので、だからこそ大切なのだという認識を心の片隅に持つことができた。


ここまでぐだぐだ書いたが、当然他の歴史好きに聞けば違う答えが返ってくるだろうし私なんかよりはるかにしっかりした答えを持っている人が多いと思う。
ここに書いたことも別に歴史でなければ学べない、ということでもない。

ただ私の場合は歴史を好きだったおかげでこんな考え方が身についたので結構影響力が大きかったようだ。


個人的な意見だが、歴史って楽譜と似ていると最近思っている。
歴史は人が作るものと以前サークルの人が言っていたのだがまさにその通りで、人々を音符や記号に見立てれば、それらによって一つの曲が作られるところが似ているなと思ったりする。
歴史だってすごく安定した時代もあれば動乱の時期もあるし、1つの曲だって穏やかな旋律があれば何弾いてるのかわからないくらいぐっちゃぐちゃな部分もある。
これまたサークルの別のメンバーが、一つの曲を練習するのに苦手な部分だけを練習するのもいいがそうすると曲全体のつながりが分からなくなると言っていたことがある。
歴史も同じで、例えば戦国時代だけめちゃくちゃ勉強してもその前後の時代とのつながりは見えにくくなるので結局歴史の流れはわからなかったりする。

そして楽譜には繰り返し記号が存在するが歴史も繰り返しの連続である。
音楽の場合は繰り返すと言っても似た旋律だが転調していたり微妙に違っていたりするが、歴史も同様で全く同じではなく少しずつ形を変えながら反復する。「歴史は繰り返すというよりは韻を踏む」という言葉があるが
そっちの方がしっくりくるかもしれない。


というようなことを、外出自粛で暇を持て余して溶けているときに考えてみたりした。

役に立たないことも視点を変えてみると意外なところで自分を支えてくれていたりするのではと思ったので、ぜひ皆さんも役に立たないだろうなーって思ってためらっているものとかにチャレンジしてもらえればと思う。

え、譜読み?全くやってません

おわり

by R.O

ピアノ歴:小学生6年間、現在~
好きな作曲家:久石譲 ドビュッシー
その他の趣味:書道、読書、旅行、ゴジラ映画を見ること

飲み会が減ったはずなのにA○azonでの買い物が捗ってしまい結局お財布事情が悪化しています。
10万ほしい

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