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【メンバー日記】立体パズルの世界


こんにちは。
 先日のニューイヤーコンサート素晴らしかったですね! いい演奏をたくさん聴くことができ本当に良かったです。やっぱり生演奏っていいですね。

 さて,緊急事態宣言が出されて外出自粛という中,みなさまどのようにお過ごしでしょうか。もちろんピアノでしょう!という声が聞こえてきそうですが,ピアノだけやっていても飽きてしまうこともあるでしょう。かといって,街中にも旅行にも行きにくい。散歩や読書,筋トレなど,自宅周りでできることがいいと思うのですが,今回はこんな自粛期間にピッタリな趣味として,(布教も兼ねて)立体パズルについて紹介していきたいと思います。

 僕がここ最近ルービックキューブをやっていることはご存知の方も多いと思いますが,立体パズルを始めたきっかけは,一昨年に半年間留学に行った際に,ピアノが弾けない指寂しさを解消するために友達に勧められて持って行ったことでした。最初はなんとなく触っていただけだったのですが,ある日早解きの解法を覚えようと思い立ち,解放手順を調べてみたらその奥深さにドはまりし,以後ずっと,ピアノに次ぐ趣味として僕の中で確固たる地位を築いています(笑)


1.ルービックキューブの魅力について

 ルービックキューブが最初に登場したのは1970年代。最初の正多面体の多分割パズルでありながら,今なお立体パズルの最高傑作としてあまりにも名高く,また過去何度か世界中にブームを巻き起こしたことがあり,あらゆる世代になじみ深いものだと思います。その魅力は,ポップでシンプルな見た目と機構,全ての面の色を揃えるという単純明快なルールながら,非常に難易度の高いパズルであることでしょう。一筋縄ではいかない法則もあり,自力での攻略は非常に難しいのではないでしょうか。

 さて,ここで,ルービックキューブの奥深さが垣間見れるようなトリビアを2つ紹介しておきます。

①パターン数が天文学的に多い
 多いと言っても,せいぜい数万くらいなんじゃない?などと思いきや,そのパターン数は4325京 2003兆 2744億 8985万 6000通り。想像と桁が全然違う! これがどのくらい多いかというと,仮に1秒に1パターンずつ実現したとしても、全てを一巡するのに約 1兆3千7百億年かかるということになります。つまり,適当に触っていても運よく揃うことはほぼ100%ありえないし,一生触っていても全パターンを見ることは絶対ないということ。それどころか,今まで人類が見てきたルービックキューブの全パターンですら,ごく一部であるという衝撃の事実。
 ちなみに4×4×4のキューブのパターン数は,74載119正6841澗5649溝186穣9874秭939垓7449京8574兆3360億通り。兆や京くらいまではかろうじて日常的に出てくる単位としてなじみがあるかもしれないけど,それ以降の単位が使われてるの初めて見た(笑)もう何がなんだかわかりません。

②どんな状態からも20手で完成させられる
 上記の通りの想像もつかない天文学的なパターン数にもかかわらず,完成まで20手あれば足りるという事実。この完成までに必要な最小手数は「神の数字」と言われてきて,長らく謎だったそうですが,2010年にようやく20手であることが証明されたそうです。わりと最近! まともに数学の研究対象になるくらいの奥深さがあるということです。


2.ルービックキューブの競技について

⑴ スピードキュービング(早解き)
 パズルの楽しみ方としては①「自力攻略」と②「早解き」の大きく2種類があると思われます。前者は未知のパズルに対するアプローチを発想・考案し,その攻略を楽しむもの。後者は,解法となる手順を何種類も暗記した上で,いかに速く完成させるかを楽しむものと言えるでしょう。前者のほうが本来的なパズルの楽しみ方だとは思うのですが,後者の「早解き」のほうもなかなか面白く,奥深いものなのです。
 特に3×3×3のルービックキューブの早解きは競技としても有名なっています。メジャーな解法を使って解く場合には100種類以上の手順を暗記していて,出現するパターンを瞬時に判断し,それにあてはめながら解くということをしています。また,それだけでなく,どのようなルートで組み立てるのが最も効率的かを考え,解き始める前から解いている最中も「先読み」をし続けます。大会上位の選手は10秒を下回るスピードで完成させることが多いですね。
 瞬発的な認知・判断力そして直観力が要求される数秒間~数十秒間を疾走する,まさに,「指先のアスリートによる頭脳の短距離走」といったところでしょうか。ちなみに僕の現在のタイムは,だいたい平均16秒程度です。
 なお,個人的な意見ですが,指先の感覚の器用さを求められる点でピアノと非常に相性が良いのがこのスピード競技だと思っています。特に薬指を単独で使ったりするのは普通の人には難しいですからね。反復練習により指にフレーズを覚えこませることに慣れているピアノ弾きは,スピードキューブに最も向いている人達だと思います。
 
⑵ 目隠し競技など
 このほか,ルービックキューブの競技には単純な早解き以外の種目もあります。その中で,特筆すべきものは,「目隠し競技(BLD)」と「最小手数競技(FMC)」です。
 その名の通り,目隠し競技は,ルービックキューブのパターンを全て暗記してから,目隠しをして全面完成させるというもので,1つのキューブの暗記時間を含めたスピードを計測します。そして最小手数競技のほうは,スクランブルされた状態からいかに少ない手順で完成させられるかを考えるもので,なんと紙に書いて提出するという筆記試験方式です。こちらはやや自力攻略に近い部分もありますね。

・認識スピードと瞬発的判断力が必要とされる「スピード競技」
・記憶力と空間想像力を要求される「目隠し競技」
・発想力と思考力が要求される「最小手数競技」

 それぞれ頭を使うものでありながらも,求められる能力が異なるのが面白いですね。
 個人的には,まだ最小手数競技は良く知らないのですが,目隠しはかなり面白いと思っていて,去年の夏前頃からよく練習しています。あまりやる人が少ないのと,出来たときの達成感は大きいのが魅力的なのですが,本当に空間想像力を酷使させられる感じで,最初の頃は1回挑戦する度に脳味噌がメルトダウン状態になっていました。
 なお,目隠しで解くなんて天才だ!と思われるかもしれません。そうです,天才なのです!…というわけではなく,一応やや難解ながらも,メソッドが存在するので,練習次第で普通の人にも可能だと思っています。


3.どんどん広がる立体パズルの世界

⑴ ルービックキューブ以外の立体パズル
 さて,ここまでは主にルービックキューブの話でしたが,ここからはルービックキューブ以外の立体パズルの話。
多分割系立体パズルはルービックキューブだけではなく,4×4×4以上のキューブや,分割面が異なる立方体パズル,正4面体や正12面体の分割パズル等,同様のコンセプトに基づいた様々な種類が発明されてきており,その中には名作パズルと呼ばれるに相応しい,素晴らしいパズルがいくつもあります。
 ここで,僕のコレクションを紹介しておきましょう。
 
●写真1

(前列左から)
・5×5×5キューブ(プロフェッサーキューブ):難易度は4×4×4と大差ない。
・4×4×4キューブ(ルービックスリベンジ):中心が無いため,ルービックキューブより遥かに難易度が高い。これを自力で解けたら天才だと思う。
・ルービックキューブ
・ミラーブロックス:大きさで判断するルービックキューブ。崩すとモダンアートのようになり,やたらカッコイイ。解いていると天才だと思われがち。
・アクシスキューブ:アブノーマルな切り口でカットされており,えげつない変形をするルービックキューブの派生形パズル。
・ウインドミルキューブ:変形するルービックキューブの派生形パズル。
・フィッシャーキューブ:変形するルービックキューブの派生形パズル。
(2列目左から)
・ハニーコプターキューブ:コーナーが回転するパズル。
・スキューブ:大胆な斜目のカットラインが特徴の個性的なキューブ。
・レックスキューブ:コーナーが回転する。回転するパーツ同士が重なり合う点で,ハニーコプターと異なる。
・ペンタクルキューブ:ターンテーブルが付いており,星のラインが全て合うと,そこで回転する。2×2ルービックキューブの派生形パズル。
・カーヴィーモザイクキューブ:コーナーが回転。回転するパーツは重なり合わない。ハニーコプターの派生形。先日のZoom新年会中に攻略しました。
・ヘリコプターキューブ:辺が回転するという異色のキューブ。未攻略。

(3列目左から)
・ピラミンクス:正4面体。難易度は低めなので初心者にオススメ。
・マスターピラミンクス:正4面体。4×4のピラミンクス。
・メガミンクス:正12面体。見た目はイカツいが,ほぼほぼ3×3のルービックキューブ。パーツが多いので面倒。
・オクタヘドロン:正8面体の名作パズル。完全2面+コーナーを正しい位置に持ってくることまでには成功したものの,それ以上いかない。未攻略。
・スクエア1:アブノーマルな切れ込みが入ったよくわからない立方体パズル。ルービックキューブとは全く異なる。未攻略。

●写真2:未攻略パズル3つ

 正8面体のオクタヘドロン(使徒っぽい。),ヘリコプターキューブ,そしてスクエア1。
 いつかオクタヘドロンを攻略する日は来るのか。1年以上やってるけど,できる気配がありません(笑) でも楽しい。間違いなく名作パズルでしょう。 ヘリコプターに関しては意味不明過ぎます。辺が回転するって何!?

●写真3:オススメのパズル

 ハニーコプターキューブ,ミラーブロックス(崩した状態),カーヴィーモザイクキューブ,マスターピラミンクス。
 特筆すべきはやっぱりハニーコプターの可愛さと,ミラーブロックスのモダンアートのような謎のカッコよさでしょう! また,自力攻略した中で,面白いと感じたもの第1位はこのマスターピラミンクスでした。難易度が絶妙であり,パズルとしての完成度が非常に高い!



⑵ 未知のパズルの攻略法 (1/12 追記)
 未知のパズルを自力で攻略した時の喜びは,得難いものがあります。難しい難問を自分で解いた喜びといいましょうか。そんな経験,日常生活ではなかなかないですよね。発想を要求される謎解き的な要素もあり面白いです。
 ここで,自分なりのパズル攻略法と楽しみかたについて書いてみます。

ア 解き始める前の段階
  最初にパズルをつぶさに観察した上で,まずは「何種類のパーツがあるのか」を考えます。例えば,ルービックキューブなら,中心のパーツ,角のパーツ,それからエッジのパーツの3種類がありますね。
 その上で,それらパーツが持つ「性質」について考えます。ルービックキューブの場合,「中心のパーツの位置関係は絶対に変わらない」ということが言えます。そうなると,自ずとどのパーツがどこに来るかが定まるわけです。他にも,コーナーの向きは絶対に1か所に決まる・・・など,パズルを解く上で大前提となる原則に行き当たることがあります。
 さらに,「解く順番」について考えます。ここはやや直観的な発想を求められますが,例えばコーナーを先に揃えたほうが楽そうだとか,そういうことです。
 そのほか,「このパズルは,前に解いたあのパズルの応用が利きそうだ」などと,既知のパズルとの関係性を考えるのも良い方法だと思います。
 このように,解く前段階でも色々と考えることができます。自分の場合,パズルを舐めるように観察し,ニヤニヤしながら色々と想像して楽しんでいます。

イ 実際に動かしながら
 ここまで考えて,初めて解く段階に移ります。まずは1面を揃えてみるというのが王道だと思いますが,実際に動かしながら,どういう動きでパーツが移動するのかを観察し,「どことどこのパーツがどのような動きで交換可能なのか」ということを発見するのがポイントです。
 交換方法が掴めて来たら,さらに効率の良いパーツ交換を考えたり,位置をずらしてから交換手順に入ったりと試してみます。
 解く前に立てた予想が当たっていたり,動かしながらいい方法を思いついたり,それによって思い通りパーツを移動させることに成功する度に,脳内にドーパミンとアドレナリンが出ます。最初から全面とは考えず,まずは1面から。あるいは1つのパーツを思い通り移動させるところにゴールを置いて,少しずつ楽しむのが良いと思います。



 ということで,今回は立体パズルについて書きました。ハマるとキモイ程ドはまりする僕の性格に若干引いた人もいるかもしれませんが,知られざる立体パズルの世界の魅力について知っていただけたら幸いです。
 もし興味がある人は,一緒にやりましょう!


S.T.
ピアノ歴:小学校時代に少々,中2から独学
ピアノ以外の趣味:競技ヨーヨー,立体パズル,釣り・魚料理,読書,天体観測

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