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【メンバー日記】鬼火練習記


現在、ロシア作品の修行中ですが、戦略的な浮気をしています。
1日1小節、15分から30分を割くだけなら、メインの曲に影響はないと判断し、憧れの曲に手を伸ばしました。

5月10日頃から始めて、累計35日 10時間30分で、72小節分読み終えました。全部で133小節あるので、6月24日時点では54%の進捗です。2年後、4分前後で演奏することを目標に、今後も努力を継続すれば、クオリティも含めて間に合うかもしれません。

今日は読譜した範囲で、色々まとめてみます。

 ※以下の楽譜を引用しました。
https://ks.imslp.info/files/imglnks/usimg/0/0f/IMSLP156881-PMLP02567-Liszt_Klavierwerke_Peters_Sauer_Band_3_1-12_Etudes_S.139_scan.pdf

リスト 超絶技巧練習曲 S.139
第5番「鬼火」

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 ・1小節目~5小節目

一瞬、半音階の動きに見えた。
4つの単音を1つの塊で見ると、第1音と第3音(赤)が同じで、第2音(青)に対して第4音(緑)が半音高い。
この規則をもとに読み進めようと思ったら、2小節目に規則を壊す音(黄)が登場した。不規則な動きを入れるからこそ、つかみどころのない感じに仕上がるのかも。

4小節目からは、逆の動きで低い音に向かう。規則を壊す音も同様にある。もはや同じ壊し方なのが規則。

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 ・18小節目~26小節目

鬼火の難しさを象徴するフレーズが登場。ここを練習するたびに、指の神経が磨かれる。

初めは同じ和音のトレモロに見えた。
ここも4つの和音を1つの塊で見ると、上の第1音と第3音が同じで、第2音に対して第4音が半音高い。
一方、下の音は第1音と第2音がトレモロの関係。

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 ・30小節目~38小節目

22小節目はトレモロ。一方、34小節目に入ると、Gの♭がなくなり、やや明るい響きになる。また、「上の第1音と第3音が同じで、第2音に対して第4音が半音高い」関係が適用される。

 ・22小節目〜24小節目

 ・34小節目〜36小節目

そして、左手の伴奏が跳躍になる。左手だけを指定のテンポで弾いてみたら、目が追いつかなかった。目を閉じて、身体に幅を染み込ませる練習を取り入れようかな。

装飾音符のナチュラル(橙)とフラット(水)が交互で登場…と思いきや、連続する場所もある。また、34小節目に対して、36小節目のナチュラルとフラットは真逆。前の小節と同じに弾く癖がなかなか抜けなかった。

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 ・49小節目~56小節目

右手の規則性がよくわからず、手の形や指遣いで覚えた。
あと、冒頭右手で弾いたようなフレーズを、オクターブも交えながら左手で弾く動きは、そもそもどの指を使うか考えるのが大変だった。

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リストの曲は、音が細かいながらも、手に優しい規則が盛り込まれているイメージでしたが、この曲の規則は見つけにくいです。彼の作品だと「愛の夢 第3番」しか経験していないので、他の作品を経て挑戦すれば良かったかな…。

ちなみに、鬼火だけだと短くまとまってしまうため、カップリングを考えています。最有力候補は、同じく炎系の曲、ドビュッシーの「花火」ですが、どちらを先に弾くか、かなり迷っています…!おすすめのカップリングや順番があれば、ご指南ください。

まだまだ涼しい顔をして弾けるレベルには全然到達していませんが、将来の自分が楽に譜読みできるよう、今の自分に苦労させておきます。

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Y.S

修行中のロシア作品
 ・スクリャービン 幻想ソナタ
 ・スクリャービン エチュード Op.42-5
 ・ラフマニノフ 音の絵 Op.39-5


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