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2024年新年のご挨拶

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【メンバー日記】夏休みの思い出

12/3にクリスマス会があって、ピアノ漫談やってみました〜

11Bでやった時の反省点を盛り込んで挑みましたが、結構やらかしちゃいました。

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【メンバー日記】神戸に行こうべ

大事なことなので、もう一度言います。

神戸に行こうべ

どうも、T.N.です。出張の楽しみといえば、仕事終わりのストリートピアノ巡りですね。先日の出張でも新しいピアノとの出会いがありましたので、ご紹介したいと思います。

今回訪れたのは神戸です。レトロな建物が立ち並ぶ旧居留地を歩いていると、どこからかピアノの音が聴こえてきました。

音のする方へ歩いていくと、三井住友銀行神戸営業本部の入口前にグランドピアノが置かれていました。

こちらのピアノですが、なんとスタインウェイのフルコン(D274)だそうです。1972年に製造されてから長い間市内の音楽ホールで使用された後、2020年からこちらに設置されているそうです。

筆者も弾かせていただくことにしました.。年期の入ったピアノながら非常にコンディションも良く、長年大切に扱われてきたことが伺えました。音色はとても煌びやかで、弾いていて気持ち良かったです。そして、やはりフルコンというだけあり、迫力のある響きを存分に楽しむことができました。弾きながら目の前の木々の紅葉も眺めることができ、本当に贅沢な体験ができたと思います。

「本当に良いピアノだったな…。来られて良かった。」
「しかし外でずっと弾いていたら、身体も冷えてきたな…。サウナ行くか。」

ピアノを弾き終えた筆者は10分ほど歩き、三ノ宮駅近くの「神戸サウナ&スパ」に向かいました。こちらは全国のサウナーから絶大な人気を誇る施設です。サウナ好きの筆者は前々からずっと行きたかったのですが、今回晴れて念願が叶いました。

ロウリュが楽しいメインサウナ、11.7℃のキンキンに冷えた水風呂、開放的な外気浴スペースに、天然温泉…。施設の充実っぷりはやはり凄かったです。そして何にも増して、館内の綺麗さ、スタッフの方々のおもてなしには大変心を打たれました。とても人気な施設なのも納得できました。

サウナで身も心も癒された後は、再びピアノの時間です。実はこちらの施設、館内に入ってすぐのところにストリートピアノが設置されているのです。他に弾く方もいらっしゃらなかったので、ゆっくり楽しませていただくことにしました。

「あれ、なんか普段よりも弾きやすい?」

サウナに入ったおかげでしょうか。いい感じに脱力することができ、演奏していてとても気持ち良かったです。

しばらく弾いていると、来館された方々が1人、2人と足を止めて聴いて下さりました。最後には拍手を頂くことができ、とても嬉しかったです。

サウナとピアノの両方が楽しめる、筆者としてはまさに「俺得」な施設でした。次の関西出張の際にもぜひ行きたいと思います。

【カレー部】
今回は神戸サウナ&スパのレストランで、「サ飯セット」を頂きました。辛さもありつつ、旨味が後を引くカレーは最高でした。揚げたてサクサクの唐揚げもとても美味しかったです。

https://mimi.official.jp/etc/elfinder-2.0-rc1_wef8cn24g-YY_eech3q-q/files/Photo/UP/1701703919-9655195.jpg

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【メンバー日記】【お題日記】初ピアノバトン

PH会に参加してからだいぶ経ちましたが、ピアノバトンを書いたことがなかったので、この機会に書いてみようと思います!
この日記を見た方も是非ピアノバトン書いてみてください!!

【♪baton ピアノバトン】

1.ピアノ歴何年?

なんだかピアノ自体は幼稚園にいた時からヤ〇ハ音楽教室で触っていた気もしますが、本格的に習い始めたのは小3からです。

2.先生は今まで何人?

ずっと習ってるのは1人です(もはや第2の母)

3.今の先生は?

忙しくて今はレッスン行けてないです。

4.今弾いてる曲は?

・ディズニーから数曲

最初は何気なく始めましたが、職場での受けがよくて優勝してます。

・アルベニスのイベリアから数曲

最近スペイン音楽にハマってます。弾くだけでスペイン旅行に行った気になれて優勝です。
…ただ死ぬほど弾きづらい。

5.持ってる楽器は?

ピアノ、ヴァイオリン(カビてる)、クラリネット(錆びてる)、アコギ(弦切れてる)
…あと鍵盤ハーモニカとリコーダーですね←みなさんも持ってますよね??

6.1番好きな作曲家は?どこが?

同率1位が多い問題があるのと、その時によって1位は変わってきてます。
リスト→ベートーヴェン→パガニーニ(謎にランクイン)→チャイコフスキー→アルベニス
という変遷をたどってますね。
あと、ショパコンの時期はショパンしか勝たん状態になります。

7.ピアノを弾いていて辛かった事は?

楽譜が高いとき、コンクール代なども合わせてお金が消えていく辛さは筆舌に尽くし難いですね。

8.ピアノを弾いていて良かったと思うことは?

「ピアノの人」として確固たる地位を確立できたこと。

9.毎日どれくらい練習する?

1週間で合計1時間くらいです…。
でも!曲を聴いて耳で練習してますから!←

10.1番練習していた時期は?

中学生の時ですかね?
どうやってバスケ部と両立してたかは謎。

11.絶対音感・相対音感ある?
楽器の音なら分かります。
物を叩いて「これはなんの音?」と聞かれたときはテキトーに答えてます。

12.ピアノ好き?
多分、好きです笑

13.ここ一週間で嬉しかったことは?
楽譜の製本が上手くできた

14.ここ一週間で悲しかったことは? 

口座残高を見たとき。

15. 「これはお金の無駄遣いだ」と思うのは?
行方をくらましたフリスクが買った瞬間出てくる。これがよく起きます。

16. あなたの弱点は?

・調子に乗ってやりすぎる。
・急に興味をなくす。


17.好きな人に求める絶対条件は?
自分の思いや考えをちゃんと伝えられる人

18.何型っぽくみられる?
最初はAだと思われることがよくありますが、すぐにBだと気づかれます。
「B型はめんどくさい」というチクチク言葉はおやめください。

19.自分の一番好きなとこは?
いい意味でテキトーなとこ。いい意味で。

20. 実は〇〇です。 

ピアノよりもヴァイオリンの方が好きです。

最後の最後で爆弾投下した感ありますがお気になさらず…!

そういえば、来月12月16日(土)にクリスマスパーティーがありますね!
みなさんご予定はいかがですか?是非一緒に楽しみましょう!!

S.K.
最近フランス語始めました。(あれだけスペイン音楽ハマってスペイン語じゃないという)

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【メンバー日記】角筈演奏会

11/18(土)に行われた角筈演奏会に参加しました。
曲はショパンの幻想即興曲。
テンポが早くて打鍵の多い曲をチョイスしたことを毎回本番前に悔やむのですが、つい選んじゃうんですよね。そういう曲が好みなんです。

出来栄えは練習の70%くらい!
昔よりは人前で弾くの緊張しなくなったかも。
実は演奏会で人前で弾くのに備えていろんなストピを弾いていました。
有楽町の交通会館、渋谷のマークシティ、京都駅・・・
交通会館のストピ結構良いです。エレベータホールにあるので人通りがすごく多くていい練習になります。

今回の演奏会には、親友が二人聴きに来てくれました。
ひとりは小学校からの親友。
お母様がピアノの先生で、その方におすすめされて私は小さい頃ピティナを受けるようになりました。記念受験でしたが。
毎年お互いの家にお泊まりするくらい仲良くて、大人になった今も一緒にご飯に行ったり、今度のブーニンのコンサートに行ったりする仲です。

もうひとりは大学からの親友。
同じ学部・サークルに入っていて、大学時代ほとんど一緒にいました。
すごく努力家な子で尊敬しています。

親友達が忙しいなか時間を作って聴きに来てくれて、しかも私を介してその2人が知り合って、今度3人で飲む予定まで立てることができて、大好きな人同士が繋がるのは嬉しいなぁと思いました。

そんなきっかけとなった角筈演奏会を開いてくださった実行委員の方々に感謝しています。

次は何弾こうかな。次こそゆったりして弾いていて落ち着くような曲を・・・と言いつつ悲愴をちょっと練習しています。好みを変えるのは難しい。

春の演奏会も楽しみです!

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【メンバー日記】演奏会を振り返る/ショパンのマズルカ第13番

 先日の角筈の演奏会、今回もいい演奏盛りだくさんで、とても楽しかったです!出てよかった!
 実行委員のお二方その他運営、スタッフ、演奏者の皆様、大変おつかれさまでした&ありがとうございました!

 今回のコンセプトは、新規と古株の競演ということですが、エントリー時にサークル歴を記入してと言われ、自分が8年目であることに軽く衝撃を受けました。
 最初に1回参加してから1年間幽霊部員だったのですが、思い出したかのように復活して参加した夏合宿が楽しくて、そこで知り合いも増えたので、それ以降定着した感じですね。うん、新規のうちにイベントに参加するって、いいことだ。

 そして、初めてPHの演奏会に参加したのは初参加から1年半以上あとの話。
 現在の僕をよく知る人からは考えられないでしょうが、当時は「人前でピアノを弾く」ということが殆ど無く、舞台で弾くことを死ぬほどためらっていたわけでして(笑)
 しかし、2018年(2017年度)の春の演奏会に初めて参加して、そこで人生初のブラボーを貰ってしまったのに味をしめて、以降コンスタントに参加することになりました。

 ということで、備忘録という意味も兼ねて自分の演奏した曲を振り返ってみました。

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・ショパン 華麗なる大ポロネーズ  2018年春・青葉台フィリア
・リスト  ラ・カンパネラ  2018年秋・武蔵野公会堂
・ショパン 英雄ポロネーズ  2018年秋・四谷
・リスト  コンソレーション第3番 / 超絶技巧練習曲第10番 2019年春・武蔵野
・リスト  スペイン狂詩曲  2020年春・保土ヶ谷
・リスト  ハンガリー狂詩曲(自作カデンツァ付) 2020年秋・三鷹
・リスト  ワレンシュタットの湖で
      ペトラルカのソネット第104番 2021年春・府中
・2台ピアノ ユーモレスク(ジャズver)ハンガリー舞曲第5番(ブラームス) 2021年秋(ジョイコン)・角筈
・バデルト/ジマー パイレーツオブカリビアン・メドレー(自作編曲) 2021年秋・関内
・リスト  ドニゼッティの歌劇「ランメルモールのルチア」の回想/ ラ・カンパネラ  2021年秋・ディアラこうとう
・ショパン エオリアンハープ 2021年秋・武蔵野(飛び入り参加)
・モーツァルト ソナタ第10番ハ長調  2022年新春・奏楽堂
・チャイコフスキー くるみ割り人形より「中国の踊り(作曲者自身によるピアノ版)」/「パ・ド・ドゥのアダージョ(プレトニョフ編)」2022年春・府中
・リスト  超絶技巧練習曲第4番「マゼッパ」 2022年秋・七生
・ショパン ワルツ第7番/英雄ポロネーズ   2022年秋・八王子南大沢
・リスト  波を渡るパオラの聖フランチェスコ 2023年秋・国立
・ショパン マズルカ第13番/ノクターン第20番/プレリュード第24番 2023年秋・角筈

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 こう見ると結構出たな・・という感じがします。リストが8回、ショパンが5回。
 2台ピアノが1回だけで連弾も全然やってないですが、人と合わせるのがイヤなわけではありませんよ!(笑) 譜読みが非常に遅い上に、基本暗譜じゃないと弾けない(鍵盤を見ていないと弾けないので。)のと、本当にやりたい曲じゃないと頭に入ってこないので、おいそれと簡単に「この曲合わせようぜ!」とはなかなかならないのです…^^; 合わせられる人本当に尊敬しますし憧れます。
 今回の角筈のラフマニノフの2台ピアノとかディズニーの連弾も本当に素晴らしかったですね!

 そしてやっぱり自分が出ると思い出に残るというか、出た演奏会がどんなだったか、覚えていますね。あの時は合唱あったなーとか、テレビが入ったなーとか、仮装したなーとか。

 最も思い入れがあるのは、やっぱり自分が実行委員をやった去年の七生かな。
 あと、個人的に、会場もピアノも最も良かったと感じるのは、府中芸術の森ウィーンホールです。またここで弾きたい。みなさんは、どのホールが良かったとかありますでしょうか?

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 さてさて、恒例のごとく角筈の演奏会で弾いた曲について書こうと思います。

 僕が演奏したのは、ショパンのマズルカ第13番、ノクターン第20番、プレリュード第24番の3曲でした。
 この中で、一般的な知名度も低く、曲もやや地味でパッとしないのはマズルカですが、演奏後に「マズルカが特に良かった!」というコメントを何人かから頂けて、やってよかったなぁと思いました。
 このマズルカ第13番、派手さもなくてCDなんかで聴いていると聴き流してしまいそうな曲ですが、僕は傑作だと思っています。
 空虚さ、虚しさに近いような言葉にできないような感情の移ろいを見事に表現していて、じっくり聴くと心に突き刺さるんですよね。うむ、こいつぁオトナの音楽だ。
 そんなショパンの天才っぷりを少し解明しようと思って、自分なりに楽譜をあれこれ考えて分析してみたら、想像以上の天才であった…いや、わかっていたけどマジで凄いなこれは!となったので、誰かに共感してもらいたくて紹介することにしました。

 以下、例によって僕の独断と偏見に基づいて解説をしていきます。
 特にマズルカが大好きな角筈の実行委員長! そしてショパンを愛してやまないそこのアナタ!是非とも、音源を聴いて楽譜を見ながら読んでみてください!

【ショパン作曲 マズルカ第13番 イ短調 作品17-4】

 まずは冒頭の4小節のイントロ。イ短調なのに、「ラ・ファ」の和音が連続して出てくる中に、内声で「シドレ…」と歌い。そして「ラ・ド・ファ」の和音に落ち着きます。
この時点で非常にフワフワした不安定な印象を受けますね。ラドファの和音はメジャーコードであるヘ長調の和音なので、短調の文脈で出されると非常に浮遊感があると思うわけで、この浮遊感こそが空虚さや虚しさを醸し出していると思います。明確に悲しいのではなく、呆然として心ここにあらずといったところでしょうか。あるいは、悲しいのに自分の悲しい気持ちに気付いていないような、そんな感じ。

 続く5小節目からは冒頭の内声で仄めかされたシドレが「シードレー♪」とテーマとなって現れますが、ここでも明確なイ短調の和音がなかなか出てこない。テーマ自体も、もし「シードレー♪」ではなく「ラーシドー♪」と始まるものであったらもっとイ短調っぽくなるのですが、根音から始まらないことによって明確さを消し去り、やはり不安定な印象を与えています。
 しかしながら、完全にバランスを失わないのがショパンの凄いところで、メロディーに現れる6小節目から8小節目まででイ短調の空気を出しています。とはいえ、イ短調っぽくなるやすぐに他の音符に逃げていますね。上手すぎます。
 このように、絶妙なバランス感覚で、あえて明確なイ短調をきわどく避けるようにして距離を保ちながら、天才的な和声の移ろい、そして三連符や付点のリズムや装飾音で、言葉にできないような感情の色彩を描写していきます。
 そして、19小節目に現れる、嘆くような音型(動画だと0:30-, 以下「嘆きの音型」と呼びます。)のあとの20小節目になって、ようやっと明確に「ラ・ド・ミ」のイ短調の和音が出てきます。自分が悲しかったことにやっと気付くわけですね。

 その後は、同じような流れでテーマが再度繰り返されるわけですが(0:34-)、少しずつ装飾が異なって、変化が付いています。この変化の付け具合も絶妙で、ショパンの美的センスあっぱれという感じ。そして19・20小節目と同じような形で35小節目(1:00)に再び嘆きの音型が現れ、36小節目に2回目の明確なイ短調の和音が出てきます。曲が始まって1分経とうというのに、ちゃんとしたイ短調の響きはまだ2回。しかし、登場が少ないからこそ、その効果は劇的です。
 そして、2回目のこの短調の和音で逃れられない悲しみを自覚するや否や、突如興奮し、焦燥感・切迫感に急に襲われます(1:02-)。あるいは苦しみにもがいている感じでしょうか。いかにもマズルカチックなリズムで盛り上がっており、響きには民族色も出ています。このあたりの、心象描写と民族色の融合の素晴らしさも、ショパンのマズルカの真骨頂ですね。
 しかし、すぐにpoco ritenutoで減速して我に返り(1:10)、45小節目のa tempoでテーマに戻ります。このあたりの情緒不安定っぷりがなんともたまりません(笑)

 続く3回目のテーマも1回目、2回目と装飾音が若干異なりますが、重なる部分も多く、ここは演奏で変化を付ける必要があると思います。(僕は所々左ペダルを踏んだり歌い方を変えたり、59小節目の「嘆きの音型」は、前2回と異なり、嘆きを「噛み殺すように」弱音で演奏したりして自分なりに工夫しています。)
 そして3回目のテーマが終わると、ドの♯の音が右手に現れ、これが中間部への呼び水になります。やわらかい光が差し込むようにイ長調の響きになるわけです(1:41)。

 さて、場面が切り替わった中間部。左手の「ラ・ミ」の5度の和音の連続がマズルカの民族的な感じ、イモっぽいというか、いい意味での田舎感を出しています。フォークソングですね。ここでは先ほどの虚しさは皆無で、屈託のない、田園的な響きです。穏やかに晴れて気持ちいい日に、美しい故郷の風景を眺めているような、そんな印象です。
 また、メロディーを大まかに捉えると、前のテーマ部分は「シドレー♪」「シドレミファーソー♪」と上昇する音型から「ファーレー♪」「ミシー♪」と下がる音型になるのに対して、この中間部は「ドシラーファーソファミー♪」と下がる音型から「ミファソーラーシドレーレー♪」と上がる音型に転じており、このような造りも対照的になっている感じがします。ショパンは計算してやっていたのか、それとも直観的に出てきたものなのか…。
 そしてこの中間部は、進むにつれて段々と足取りがはっきりとして、本当に故郷に帰ってきた喜びに溢れるような気分になってきます。

 しかし!! 幸せな気持ちが頂点に達しようというその刹那、この曲で唯一「ff」の出てくる小節の和音、特にその一番上の「ファ」のナチュラルが夢を切り裂き、続く短いユニゾンが一気に現実に引き戻します(2:20-)。

 この部分なんかも、弾いていても本当に心をえぐられる時があります。
 ショパンはポーランドに生まれ育ち、20歳で一人祖国を離れてから一度も帰ることが無かったわけですが、異国の地からも両親や家族がいるかつての故郷の情景を思い浮かべてそれに浸る一方で、しかし、ロシアに対する蜂起なんかもあってポーランドの政治情勢が厳しいことや、そのために自分は容易に帰ることができないということも身に染みて感じており、故郷への思いが強ければ強いほど、空しさと切なさがショパンの心を切り裂いたのでしょう。幸せな白昼夢から現実に引き戻されて「ああ、夢だったのか・・・」と気づく、そんなショパンの心情が痛いほど伝わってきます。

 その後の、4回目のテーマ部分、やはりところどころ装飾的な音が異なっています。嘆きの音型(2:51)にも、高いミの音が加わったことにより、さらに悔しさ、やるせなさといった感情が一層滲みでているような印象を受けます。この嘆きの音型、どの箇所でも音量の指示が全く書いていないのですが、これは演奏者の自由に委ねられているということでしょうか。普通に強めに強調して弾く人や、あるいはホロヴィッツなんかは強烈に音を出していますが、僕は「噛み殺す」ような演奏も好みで、ここもppで弾きました。

 終結部は、諦めを感じさせる雰囲気の半音階的な進行で段々と落ち着いていきます。悩みに苛まれて絶望感が漂っています。そのままイ短調に収束したあと、その響きに続いて冒頭のイントロが再現され、フェルマータの付いた「ラ・ド・ファ」のヘ長調的な和音で、やはり空虚さと浮遊感を出しつつ幕を閉じます。
 最後の部分も、最初と同じ音型と和音にすることにより、思考がループしているような、あるいは悩み苦しんでもがいても、何も変わっていない、何も解決していない、そんな印象を受けます。最後の和音を明確な「ラ・ド・ミ」ではなく「ラ・ド・ファ」で終わらせているのも、解決されていない感じが出ていますね。最初にこの曲を聴いた人は、「え?これで終わり?」ってなりそうです。

 ・・・さて、いかがでしたでしょうか?
 イ短調を避ける和声によって不安定で虚しい雰囲気を作り、それをベースにして、時に苦悩し、時に立ち止まり、嘆き、故郷の夢を見てかりそめの幸福に浸るも、白昼夢から覚めて悲しさは一層深まり、これからも続くような、逃れられない虚しさに包まれる…。
 ああ、なんと切ない! なんと心をえぐるような音楽でしょう!!

 これだけの感情がこの数分間という短い曲に凝縮されていること、そのための様々な工夫や仕掛けがあり、しかもそれが自然である。全体の流れも、ffを出すのはたった1か所だけだったりとメリハリがあって、冗長さや無駄が一切無い。だからショパンの曲は「感情の結晶」だと感じるわけです。

 ここで、リスト様の言葉を引用しましょう。
 『ショパンの作品を紐解いていくと,洗練された美しさや,斬新な表現手法,そして,深い理解に裏打ちされた独創的な和声進行を見ることができる。彼の手にかかると,大胆な表現はいつも少しの違和感もなく絶妙な効果を生み出し,鮮やかな情緒をふんだんに盛り込んでも曲の本質は決して濁されることがない。』
(リスト著「F.Chopin」より。)
 やはりショパンは天才中の天才です。諸君、脱帽したまえ。

 あ、今回自分が弾いたノクターンとプレリュードについても少し書くと、まあ多少ミスはありましたが、いつもの本番よりも大事なところは大きく外さずに弾けた気がします。ノクターンの最後のほうの小さい音符の音階を弱音で弾くのとか、プレリュード最後の打鍵とか、色々研究して練習しました(笑)

 ショパン熱が高くなってきたのでまた他にも弾きたくなってきたぞ。

 ということで、今回は以上です。
 あーあ、また長くて文字ぎっしりの日記になってしまった。

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S.T.
サークル歴:8年目
好きなショパンの曲のジャンル:ポロネーズ
好きなパスタのジャンル:ペスカトーレ
ひとこと:本番の演奏前の心理状態とかけまして、美しい秋の風景ととく。
      
      その心は、

      どちらも「気(木)が高揚(紅葉)する」でしょう。

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【メンバー日記】千葉駅 ストリートピアノ

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1月度練習会Aの様子

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12月度練習会Bの様子

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12月度練習会Aの様子

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11月度練習会Bの様子

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11月度練習会Aの様子

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10月度練習会Bの様子

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9月度練習会Bの様子

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9月度練習会Aの様子

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【メンバー日記】コンサート日記 その2

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【メンバー日記】今年度見た劇団四季 2023年度ver

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9月度練習会Aの様子

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3サークル合同練習会の様子

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2019年 秋の定期演奏会

♪♪発表会特設サイト♪♪
http://konayuki3106.wp.xdomain.jp/ 

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2019年 合同発表会のお知らせ♪

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2019年9月8日(日)に関内ホール(小ホール)にて、

ピアノサークル・ノピアさん、ピアノサークル・ピアノムシさん、

ピアノサークル・ピアノを弾きたい!の3団体合同での発表会開催が決定致しました。


長年夢見てきた合同発表会の初の開催です!

各サークル毎ステージに加え、各サークル独自企画ステージもあり、

3サークルのメンバーが同じステージで音楽を奏でます!

是非多くの皆様にご来場いただけるのを、一同楽しみにしております。

 

詳細は決まり次第お知らせ致します。

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【メンバー日記】そうだ 京都、行こう。

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【メンバー日記】宮古島旅行

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【メンバー日記】あの日を奏でるピアノ ローラちゃん@横浜国立大学

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【メンバー日記】ラフマニノフ生誕150周年にちなんで(ピアノソナタ第2番編)

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【メンバー日記】秋の発表会 国立会場を振り返って

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【メンバー日記】くにたち演奏会の思い出

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2019年度 新体制始動!!!

2019年新体制始動!!!

「ピアノを弾きたい!」はメンバー全員が運営という体制をとっていますが、その中でも今年度中心となる幹事メンバーが決まりました!

長年在籍しているメンバーのみならず、最近新たに入会したメンバーも幹事として活動しています。

今年度も練習会に加え、発表会や合宿、クリパ等の様々なイベントを予定しています。

皆で協力して楽しい時間を共有したいと思っていますので、宜しくお願いします。

 

以下、幹事メンバーからのご挨拶とさせて頂きます。

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8月度練習会Bの様子

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8月度練習会Aの様子

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2019年夏合宿の様子

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【メンバー日記】皆さんのお宅の楽譜棚、どんな感じですか?

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【メンバー日記】5分の出会いから…

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今年も合宿やります!

2019AI

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【メンバー日記】ストリートピアノ@多摩動物公園

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【メンバー日記】船橋FACE ストリートピアノ

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【メンバー日記】次は……

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【メンバー日記】やんごとなき用事

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【メンバー日記】「常磐もの」って知ってますか?

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【メンバー日記】ブーニンのチケット

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【メンバー日記】個人的最近の流行り

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【メンバー日記】世界遺産検定1級

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【メンバー日記】コンサート日記

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【メンバー日記】「明月院のアジサイ?」

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7月度練習会Aの様子

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【メンバー日記】ピアノ関連あれこれ

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【メンバー日記】ご報告(1年ぶり2度目)

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【メンバー日記】ピアノ演奏シーンのある映画

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【メンバー日記】なめたらアカン…!

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【メンバー日記】昭和記念公園 ストリートピアノ